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『このライトノベルがすごい! 2022』文庫部門について語りたい

お久しぶりです、トフィーです。
諸事情によりサボりにサボってしまったブログ活動ですが、そろそろ再開します。

 

今年も『このライトノベルがすごい! 2022』の文庫部門トップ10について語っていこうと思います。
短かったような長かったような、『このラノ 2021』の記事を出してから、もう1年たったんですね……。

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多種多様な意見の飛び交う『このラノ 2022』ですが、個人的には納得のランキングでした。
また、「これは入るだろうな」と予想していたものがだいたいランクインしていたり、逆に「この作品は推しだけど、厳しいだろうな……」と思っていた作品が入っていたりと、面白いラインナップになっていて満足です。

 

ちなみにぼくは、例年『このラノ』のチェックはしつつも投票自体はしてこなかったのですが、今回は強く推したい作品もあり、WEBの方で投票に参加しました。
どの作品に票を入れたのか、それもあわせて各作品について触れていこうかと思います!

 

※この記事では、単行本・ノベルズ部門に関しては触れていません。

 

『このラノ 2022』文庫部門トップ10について語っていく

ランキング

まずはざっと、順位を紹介します。
2022はこんな感じでした。

 

1位『千歳くんはラムネ瓶のなか』(ガガガ文庫・ラブコメ)

2位『春夏秋冬代行者』(電撃文庫・和風ファンタジー)

3位『ようこそ実力至上主義の教室へ』(MF文庫・学園サスペンス)

4位『ミモザの告白』(ガガガ文庫・青春ストーリー)

5位『プロペラオペラ』↑(ガガガ文庫・空戦ファンタジー)

6位『お隣の天使様にいつの間にか駄目人間にされていた件』↑(GA文庫・ラブコメ)

7位『義妹生活』(MF文庫J・ラブコメ)

8位『探偵はもう、死んでいる。』↓(MF文庫J・ミステリー×異能×アクション)

9位『ロシア語でデレる隣のアーリャさん』(角川スニーカー文庫・ラブコメ)

10位『バレットコード:ファイアウォール』(電撃文庫・サバイバルSF)

 

ちなみに赤色のタイトルは、昨年に引き続きTOP10入りした作品です。
矢印によって、昨年から順位がどう変わったのかを示しています。

各作品についての紹介や所感

続いてランクインした10作品について、サラっとふれていきます。

 

 

『千歳くんはラムネ瓶のなか』

まずは1位、裕夢先生の『チラムネ』こと『千歳くんはラムネ瓶のなか』です。
昨年に引き続き、首位を獲得。
ランキング入り自体は絶対にするだろうと思っていましたが、2年連続で取ってくるのは予想外でした。


うーん、強い。
WEB票と協力者票を、バランスよくとっていますね。
年代別や女性ランキング、どの観点から見ても人気であることが伺えますが、特に10代20代のプッシュが強い感じ。

 

カーストトップの超絶リア充主人公という、ラノベではわりと珍しいタイプの主人公、千歳朔を中心とした男女グループを描いた青春ラブコメ。
5・6巻では新たな試みもされており、またこのラノ内の作者インタビューでも興味深い発言が見られました。
これらについては、ご自身の目でチェックしていただけるといいかと思います。

 

また1巻の内容については、過去のブログ記事でも語っているので、そちらを参照いただければ。

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『春夏秋冬代行者』

続いては第2位の『春夏秋冬代行者』
作者は『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』で有名な暁佳奈先生。

 

この圧倒的カバーデザイン!
簡潔でイカしたタイトル!
めちゃくちゃすばらしい……!

なんとも2冊並べて飾りたくなるような表紙ですよね。
しかもこの作品ですが、上下巻同時に刊行(ネームバリューのある作者ならではの展開方法ですよね)されていたこともあり、書店でも並べて展開されているのをよく見かけました。

 

さて、肝心の内容ですが……。
すみません、まだ読めていません!

 

発売してすぐに上下巻とも購入していたのですが、2冊ということもあってなかなかタイミングを逃してしまい……。
各所で話題にされていたり、「面白い!」「文章が美麗!」だとか好評をよく目にしていたこともあって、このラノ入りはしそうだなと思いつつもチェックできていませんでした。

 

読みたい欲はバリバリにあるので、また読了次第記事を出します。

 

 

『ようこそ実力至上主義の教室へ』

次は衣笠彰梧先生の『ようこそ実力至上主義の教室へ』です。


順位は昨年と同じ第3位で、WEBランキング、10代ランキング、20代ランキングでは1位に君臨しています。
相変わらず強いですね。
ちなみにキャラに関しても、綾小路清隆が1位、軽井沢恵が第4位と好成績をおさめています。

自分としてもランキングを予想する際に、まあ『よう実』は確定だろと残りの9作を考えだしていたわけで……。
「もう殿堂入りしてもいいんじゃないかな」と思いつつも、実は総合1位の獲得自体はまだということで、もう数年はランクインし続けるのではないかなと思います。

 

何気に作品単独で記事にしたことはなかったのですが、「能ある鷹は爪を隠す」系の主人公の物語を読みたい方にオススメです。

 

 

『ミモザの告白』

続いては、八目迷先生の『ミモザの告白』

 

『ミモザの告白』はかなり好きな作品のうちの一つではあったのですが、扱われている題材的に、協力者票は得られてもTOP10入りは難しいだろうと予想していました。
……が、しかし、いい意味で裏切られました!
しかも4位ですよ、4位!

 

同作者の他作品もそうでしたが、この『ミモザの告白』では特に少年少女の「生き辛さ」がリアルに描かれています。
自分の「男」という性別に違和感を抱き、女性として生きていくことを告白した幼馴染のウシオと、彼の味方をすることを決意するも多種多様な意見に頭を悩ませる主人公が、はたしてどのような結末を迎えることになるのか楽しみです。

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また八目先生の『夏へのトンネル、さよならの出口』(『このラノ2020』9位)や『きのうの春で、君を待つ』についても記事にしています。

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『プロペラオペラ』

続いては犬村小六先生の『プロペラオペラ』です。

『とある飛空士への追憶』などの飛空士シリーズや、『やがて恋するヴィヴィ・レイン』などで有名な先生です。

さて『プロペラオペラ』ですが、昨年の『このラノ 2021』でもTOP10にランクインされており2年連続で好成績をおさめています。
また前回が位だったため『このラノ2022』では、前回よりもさらに順位が上がった結果となりました。

『プロペラオペラ』は空戦、太平洋戦争を下敷きにした世界観での物語、架空戦記ファンタジー。
惚れた幼馴染の皇女のために、一国を敵に回した少年の熱い物語です。
設定や世界観に深みもあり、それでいて読みやすく、キャラクターも魅力的な作品でした。
また全5巻で完結していることもあり、冊数的には比較的手を出しやすいかと思います。
まずは表紙が美しすぎる第1巻から、手に取ってみてください。

 

 

『お隣の天使様にいつの間にか駄目人間にされていた件』

続いては、佐伯さん先生の『お隣の天使様にいつの間にか駄目人間にされていた件』です。

小説家になろう発の作品。

ヒロインを助けたことから、貸し借りを清算するために主人公の家に通い始めたものの、主人公の生活能力のなさに面倒をみることに。
まったくの他人から、半同棲のような生活を送るようになり、そして恋人未満の関係性になっていく。
大きな事件こそ起こらないものの、少しずつ、丁寧に関係性を詰めていくような物語です。
もう読んでる側がやきもきしてしまうような、じれったくて甘々なラブコメを求めている方にはオススメの作品です。

 

 

『義妹生活』

続いてはアニメ化が発表されている『友達の妹が俺にだけウザい』の作者、三河ごーすと先生の作品『義妹生活』です。
高校生の主人公・浅村悠太は、父の再婚を機に、義理の母と妹ができた。
しかしその妹・綾瀬沙季は悠太と同じ年齢で、さらに派手な格好をしている、いわゆるギャルだった。
悠太も沙季もドライな性格のため、互いに反発することもなく、互いの価値観をうまく擦り合わせながら日々を送っていくといった内容です。
一日ずつ丁寧に、まるで日記のようにたんたんと主人公たちの日常が描かれており、この点が他ではあまり見られない新鮮な構成になっています。

またこの作品は、作者の三河ごーすと先生が運営されているYouTubeチャンネル『義妹生活』発の作品です。
YouTubeの方ではわりとぶっ飛びまくった展開もあったりと、小説とでは雰囲気が大きく異なります。それぞれの媒体でのギャップを楽しみのもよし、各キャラクターに声優が付いているのでイメージ固めのために見るのもよしということで、今までノーチェックだった方はYouTubeの方から手を出してみるのもアリかもしれません。

 

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『探偵はもう、死んでいる。』

 

続いては、MF文庫Jの新人賞発の作品二五十先生の『探偵はもう、死んでいる。』です。
この2021年にアニメも放送されたこともあり、非常に注目度の高いタイトルだと思います。

 

タイトル通り、『たんもし』はヒロインのシエスタが物語開始時点ですでに亡くなってしまっています。

そういった意味で非常に珍しい作品だったかと思うのですが、このヒロイン、死んでもなお存在感を強く発揮してくるんですよね。
もうそれがただただエモいし、しかもかわいい。

 

バトルも恋もミステリーもある、笑ったり感動することもできるなど、1つの物語でたくさんのジャンルや要素を楽しみたい方にオススメです。
興味のある人は、アニメから入ってみてもいいかもしれません。

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『ロシア語でデレる隣のアーリャさん』

お次は『ろしでれ』こと『ロシア語でデレる隣のアーリャさん』
発売前からTwitterで漫画が公開されていたり、上坂すみれさんが声を当てたPVが出ていたりと、絶大的な知名度を得ていた作品です。

 

そういった戦略に加えて、美麗なイラストと物語自体のクオリティ自体も素晴らしかったこともあり、非常に総合力が高い物語でした。
重版をもう何度も繰り返していたり、Vtuberデビューもしてしまったりと、もう来年あたりにはアニメ化も発表されそうな勢いがあります。

 

ヒロインのアーリャさんは、主人公に対してツンツンとした態度を取りながらも、ロシア語でボソッとデレてくれる。
これだけでもギャップが可愛いのに、そのうえ「実は主人公はロシア語がわかる」という非常に美味しい設定で、読んでる最中ニヤニヤが止まりませんでした。

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『バレットコード:ファイアウォール』

最後は、斉藤すず先生の『バレットコード:ファイアウォール』です。 

 

Twitterでチラホラと書影を目にしたことはあったのですが、これについては本当にノーチェックでした。
ただ実際にこのラノをきっかけに読んでみると、自分の好みにドンピシャの内容で、「ああ、もっと早く知っておけば推せたのに!」と後悔しましたね。

 

「どうしてこの作品を見落としてしまっていたのだろう……」と思いもしましたが、そういったタイトルを拾い直せるのも『このラノ』のいいところ。
『バレットコード:ファイアウォール』を知れたことが、今年の『このラノ』での一番の収穫だったかもしれません。

VRを通じて戦争の悲劇を体験させる教育プログラムに参加していたつもりが、実は本当の戦争に身を投じることになってしまったという、これまた強烈な設定。
仮想空間
熱いバトル、それから純愛要素もあって、個人的に好きな要素盛りだくさん。
上記のキーワードにピンときた方はチェックされてみるといいかもしれません。

 

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以上がランキング作品への紹介や感想になります。

 

後出しじゃんけん的な感じになってしまいますが、TOP10にノミネートする作品予想はだいたい当たっていました。
具体的には8/10作品。
『ミモザの告白』と『バレットコード:ファイアウォール』の代わりに、昨年に引き続き『スパイ教室』、鮮烈な表紙と衝撃的な内容で話題となった『魔女と猟犬』、この2作あたりが入ってくるのではないかなーと思っていました。

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『魔女と猟犬』文庫部門22位・総合25位・新作14位と非常にいい順位であることには違いありませんし、2巻の引きも強く3巻以降もさらに面白くなりそうなので来年に期待!

 

『スパイ教室』は文庫部門13位・総合16位と高順位を獲得しているため、アニメ化発表や続刊の評判次第で簡単に返り咲きそうな予感がします。

 

そういった感じで、引き続き注目していきたい作品ではありますので、来年にTOP10入りするのか、はたまたまったく別の新作が来るのかと、気が早いですが『このラノ 2023』も楽しみにしています。

 

投票した作品

さて、今回WEBで投票させていただいたのですが、票を投じさせていただいた5作品はいかの通りです。
大衆受けやランキング予想は完全に抜きにして、個人的な趣味全ブリで選んだ作品群になります。

 

上記で触れた作品以外の各感想は、それぞれの個別に記事にしています。

 

1位『楽園殺し』

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2位『魔女と猟犬』

 

3位『ミモザの告白』

 

4位『君が、仲間を殺した数―魔塔に挑む者たちの咎―』

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5位『泥酔彼女』

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各協力者の方がどのような作品に票を投じたのか、他にどんな作品が注目されていたのかなど、より詳しい情報を知りたい方はぜひ本誌をチェックしてください。

 

ここまでご覧いただきありがとうございました。
当ブログでは、他にも色々な作品の紹介・感想記事を載せています。
新たな作品への出会いのきっかけとして、ご活用いただければと思います。

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