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『このラノ 2021』文庫部門とガガガ文庫のラブコメムーブ

どうも、トフィーです。

 

今回は『このライトノベルがすごい! 2021』について語っていこうかと思います。
特にガガガ文庫の作品については、このブログでも一番とりあげていますので、そちらの作品を中心にあれこれと考えてみました。

 

突っ込まれる前にあらかじめ告白しておきますが、ガガガ文庫の回し者のような記事になりましたが、気にせずに読み進めてください()
そしてそのまま青い背表紙の買うタイトルを、Amazonやら書店で手に取ってみてください(ダイマ)


「まあ、好きなんだからしょうがないよね」と半ば開き直りつつも、さっそくこのラノ2021について紹介させていただきます。 

 


このライトノベルがすごい! 2021

※この記事では、単行本・ノベルズ部門に関しては触れていません。

 

 

①『このライトノベルがすごい! 2021』文庫部門トップ10について

a.ランキング

1位『千歳くんはラムネ瓶のなか』(ガガガ文庫・ラブコメ)

2位『スパイ教室』  (ファンタジア文庫・異能スパイ×教師モノ)

3位『ようこそ実力至上主義の教室へ』(MF文庫・学園サスペンス)

4位『探偵はもう、死んでいる。』(MF文庫・ミステリー×異能アクション)

5位『継母の連れ子が元カノだった』(スニーカー文庫・ラブコメ)

6位『楽園ノイズ』(電撃文庫・学園バンドストーリー)

7位『弱キャラ友崎くん』(ガガガ文庫・ラブコメ)

8位『彼女の妹とキスをした。』(GA文庫・ラブコメ) 

9位『プロペラオペラ』(ガガガ文庫・空戦ファンタジー)

10位『お隣の天使様にいつの間にか駄目人間にされていた件』(GA文庫・ラブコメ)

 

b.前置き――このラノの意義について

まず初めに、なかなか納得感のあるランキングでした。

 

ぼく個人は協力者側はもちろんのこと、WEB側からも投票に参加していない、完全な外野の立場。
協力者の票が重視されすぎているという指摘も目にはしますが、逆にWEB票を強くしてしまうと、素晴らしい作品であるにも関わらず埋もれる作品も多数出てくるかと思うのです。

純粋な人気や売上を見たければオリコンに目を通して部数を確認すればいいわけですし、自分としても『このラノ 2021』には新たなる作品を知るためのツールとしての役割を期待しています。


大前提として考え方や感じ方は人それぞれではありますが、たくさんの作品に触れてきて、目の肥えた協力者たちが推す作品とはいったいどんなものなのか、そういったガイドブックを見るような心境で眺めれば、『このライトノベルがすごい! 2021』をより一層楽しむことができるのではないでしょうか、とぼく個人の受け取り方を紹介させていただきました。

 

前置きはここまでにして、各タイトルについて触れていきます。

 

c.所感

個人的に『楽園ノイズ』がランクインしているのが、かなりポイント高めです。
後述する『プロペラオペラ』もそうですが、協力者票があったからこそ、上位に食い込んできた作品ですね。


この作品は連作短編のような形式で、女装ネットミュージシャンとして活躍する主人公が、音楽を通して才能ある少女たちと打ち解けていくという物語。
上の説明だけを見ると「ネタよりの作品なのかな?」と思われるかもしれませんが、作品としての読み味はわりと重め。
読み応えのある、学園でのボーイミーツガールを好まれる方は、高確率で刺さると思います。


ときにはコミカルでまたときには詩的な文章が、よりいっそう物語とヒロインの魅力を引き立たせている名作でした。

 

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『スパイ教室』に関しては、もうだいたい予想通りというか……。
凄腕スパイの男がスパイ見習の少女たちを鍛え上げて、超絶難易度の任務に挑むという、ファンタジア文庫ではおなじみの教師モノの作品です。
ライトノベルの中では珍しいある仕掛けが用いられていたり、宣伝のPVに豪華声優陣を起用していたり、大賞を受賞した作品であったりということで非常に話題になっていました。

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逆に『プロペラオペラ』に関してはトップ10入りとなっているのが完全に予想外でしたが、これを機に手に取られる方が増えてくれれば嬉しいなぁと考えています。
空戦ファンタジーというかなり珍しいジャンルの作品ではありますが、一度手に取ってみるだけの価値は十分にあるかと思います。

 

 

あと『ようこそ実力至上主義の教室へ』ですが、やっぱり強いですね。
主人公の綾小路がキャラクター男性部門で、ヒロインの軽井沢がキャラクター女性部門で、それぞれ1位を獲得しています。
実は数年前に原作の1巻に触れ、またアニメも視聴したのですが、個人的にはそこまで合わないと感じてそれっきりにしてしまっていました。
だから軽井沢についてもほとんど知らないので、この機会にまた読んでみるのもありかなぁ……と思ってみたりしています。

 

それからラブコメがかなり強いですね。
新人賞発の『千歳くんはラムネ瓶のなか』『弱キャラ友崎くん』のような「現実にありそう」なスタイルの作品や、ネット発の『お隣の天使様にいつの間にか駄目人間にされていた件』のようなただひたすらにいちゃあまな雰囲気が続く作品などなど、なかなかバリエーションがあって面白かったです。

 

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4位の『探偵はもう、死んでいる。』に関しても、物語の内容について軽く紹介しておきます。

「探偵」というタイトルから、ミステリー小説的なお話を想像していましたが、そうではありません。
怪人が出てきたり、ボーイミーツガールを軸にした話だったり、バトル要素も詰め込まれていたりと、ジャンルの暴力みたいな内容のストーリーではありましたが、それでも楽しく読み進められるのだから、あら不思議。
売れるのも納得な面白さでしたね。

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それから8位の『彼女の妹とキスをした。』ですが、これはもう本当にえげつない作品でした。
不純な純愛を描いた物語で、特に終盤の臨場感には脳が震えました。
下手したら主人公・ヒロイン双方に凄まじいヘイトが向きそうな、危険な題材を扱っているのに、面白く仕上がっているのがまたすごいんですよね。
ラブコメの中ではトップクラスに好きな話です。

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5位の『継母の連れ子が元カノだった』に関しては未読のため、発言は控えます。
また読み終えましたら、こちらに追記いたします。
また、『千歳くんはラムネ瓶のなか』『弱キャラ友崎くん』については、またこの後で触れます。 

 

 

そして文庫部門に限って見ると、なろう系のハイファンタジー作品がトップ100を見ても少なめで、トップ10にいたっては0となっています。
そしてラブコメタイトルが目立つことからも考慮するに、やっぱり10代・20代の意見が強く反映されているのかなーと。

 

思えば、よくTwitterやYouTubeで取り上げられた作品が目立っている気がします。
SNSで感想を呟いて拡散する機会が多く、またそれらによく触れて目にする機会も多いために「じゃあこの作品を読んでみようかなー」と、宣伝のスパイラルの中に組み込めた作品が上に来た、といった感じです。

  

 

②ガガガ文庫の作品のムーブについて

a.いやガガガ文庫強くね?

はい、ここからはダイマの時間です。

 

……という冗談はさておき、今回のランキングでは、多くのガガガ作品がノミネートしました。
ガガガの作品がここまで上位に組み込んだ要因としては、どの作品も個性的で面白いということが前提としてありますが、やはりTwitterの影響力も挙げられるだろうなと考えています。
ガガガ文庫は作者はもちろんのこと、編集部も活発にTwitterを運用されている印象で、それがSNS上での作品の周知に繋がって……といったところでしょうか。

 

文庫部門に関しては、『千歳くんはラムネ瓶のなか』『弱キャラ友崎くん』『プロペラオペラ』がトップ10入りしています。


そして11位に『妹さえいればいい。』、今年の夏に1巻が出たばかりの『現実でラブコメできないとだれが決めた?』も文庫部門19位・新作部門10位にランクイン。
『結婚が前提のラブコメ』も、なかなか攻めた作風でありながらも32位に入ってきています。

 

またトフィーのイチオシ作品、『きのうの春で、君を待つ』ですが、単巻ものでありながら、文庫22位・新作12位に入っていました(拍手~8888)。

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『このラノ』文庫部門にて、3/10作品がトップ10入りというだけでもかなりの快挙ですが、他にもラブコメ・ラブストーリーが数タイトル食い込んできていることを見るに、ガガガ文庫がかなりきているなーといった印象です。

 

次の項では、ガガガラブコメの流れについて見ていきます。 

 

b.ガガガ文庫ラブコメのムーブについて

突然ですが、みなさんはガガガ文庫の看板作品といえばどんなタイトルを思い浮かべますか?

 

『人生』であったり『俺、ツインテールになります。』であったり、他にもいろいろなタイトルが挙げられるかと思います。
そんな数ある作品の中でも、『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。』が第一に浮かぶ方も多いかと思います。(ぼくがそうでした)
思うに、ガガガのラブコメムーブはこの『俺ガイル』から始まったのではないかと、ぼくは考えています。

 

この俺ガイルですが、アニメ1期によって一気に話題となり、2期3期が制作され、オリコンにも何度も名前があがった、業界全体で見てもまごうことなきビッグタイトルです。
過去の『このラノ』にも当然ノミネートされているばかりか、3年連続で1位を獲得してきました。
(そして今回の『このラノ2021』でも、いまだに主人公の比企谷八幡は、キャラクター男性部門で3位に残っています)
俺ガイルは、主人公の八幡がボッチという属性でありながらも、数多くの問題に対して「比較的、現実的な解決策」をとって立ち回るラブコメ作品でした。

 

そして、この俺ガイルに続く作品として現れたのが『弱キャラ友崎くん』です。
昨年の『このラノ2020』では3位を飾り、今回もノミネート、そして来年2021年にはアニメも放送……とますます勢いに拍車がかかりそう。
この『友崎くん』くんですが、主人公が非リア・コミュ障属性であることからも、『俺ガイル』と比較されることも多かったかと思います。
その内容を簡単に説明すると以下のような感じ。
現実に目を向けて、リア充を目指す物語」

 

さらにそれに続いたのが、『千歳くんはラムネ瓶のなか』
こちらは先の2作とは打って変わって、リア充が主人公のラブコメです。
ただ、1巻では裏主人公的なキャラクターも登場し、「非リア充が、現実に目を向けて、リア充を目指す物語」であると見て取れます。
また同時に、「リア充が現実の中で、壁へと立ち向かう物語」ともいえるでしょう。

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そして最後に、『チラムネ』の後続も生まれつつあります。
それは上記3作品をリスペクトした作風の『現実でラブコメできないとだれが決めた?』です。
この作品はラブコメに憧れる少年が、「データを用いて、現実の中でラブコメを実現ささせるために奔走する物語」とまとめられそうです。

 

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そう、どの作品も現実という言葉がキーワードです。

 

いずれの作品も「もしかしたら現実で起こりそうな地に足ついたラブコメ」だという点で共通しており、それが他のレーベルにはない「ガガガらしさ」を生み出しているのかなぁ……と分析しました。


また俺ガイル以外の3作は、小学館ライトノベル大賞《優秀賞》という点でも共通しています。
次回以降に選ばれる物語の中にラブコメ作品が含まれており、それが「現実」というキーワードを踏襲したものであるのなら、その作品こそが第5の看板タイトルになるのではないかなと予想します。 

 

 

 

ここまでご覧いただき、ありがとうございました。
他にもいろいろな作品を紹介していますので、よければ覗いてみてください。 

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また余談ですが、10月発売のため対象外にはなりましたが、今のSNS上での盛り上がりを見るに、来年度のランキングには『魔女と猟犬』も高順位に入りそうだな―と予想しています。
こちらはラブコメではなく、ダークファンタジーですけどね。

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