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【アニメ化決定!】二五十『探偵はもう、死んでいる。』1巻の感想

故人系ヒロインも意外とアリですね……

 

どうも、トフィーです。

 

今回は、二五十先生の『探偵はもう、死んでいる。』の第1巻を紹介させていただきます。
上でも触れている通り、ヒロインがすでに死んでしまっているという異色の物語。
今とても勢いに載っている作品で、『このライトノベルがすごい! 2021』文庫部門・第4位にも選ばれています。

 

【追記】この記事を投稿した翌日、1月20日にアニメ化が発表されました! 
なかなかアニメ映えしそうな作品ですし、この物語を映像で見れるとなるとワクワクしてきますね。

 


探偵はもう、死んでいる。 (MF文庫J)

1.あらすじ

 高校三年生の俺・君塚君彦は、かつて名探偵の助手だった。「君、私の助手になってよ」―始まりは四年前、地上一万メートルの空の上。ハイジャックされた飛行機の中で、俺は天使のような探偵・シエスタの助手に選ばれた。それから―「いい?助手が蜂の巣にされている間に、私が敵の首を取る」「おい名探偵、俺の死が前提のプランを立てるな」俺たちは三年にもわたる目も眩むような冒険劇を繰り広げ―そして、死に別れた。一人生き残った俺は、日常という名のぬるま湯に浸っている。…それでいいのかって?いいさ、誰に迷惑をかけるわけでもない。だってそうだろ?探偵はもう、死んでいる。第15回MF文庫Jライトノベル新人賞“最優秀賞”受賞作。

引用:探偵はもう、死んでいる。 (MF文庫J)

 

 

2.『探偵はもう、死んでいる。』感想・レビュー

a.評価と情報

評価:★★★★★
MF文庫J
2019年11月刊行 
第15回MF文庫Jライトノベル新人賞《最優秀賞》
『このライトノベルがすごい! 2021』文庫部門・第4位 


作者は二五十(にごじゅう)先生、イラストはうみぼうず先生です。
略称は『たんもし』


上述の通りこのラノ4位の作品ですが、ヒロインのシエスタは『このライトノベルがすごい! 2021』のキャラクター女性部門でも第4位を獲得しています。

 

このラノ2021の作品については、以前まとめ記事にも書きましたのでよければそちらもご覧ください。

www.kakidashitaratomaranai.info

 

また、冒頭でも触れた通りアニメ化も発表されています!

 

 

b.ストーリー


タイトルに『探偵』とつくことから初見の方は「推理ものなのかな?」と思うかもしれません。
しかし、この作品はミステリー小説ではありません。
ストーリー中にある程度の謎は含まれていますが、それがメインというわけではなく、ラブコメだったり、アクションだったり、SF要素があったり、《人造人間》が登場したりと、ジャンルにとらわれないお祭りのような作品でした。

 

この手の現代ベースのバトルものは、MF文庫だけでも『緋弾のアリア』だったり、『アブソリュート・デュオ』であったり、『学戦都市アスタリスク』だったりと多くの作品がありますが、『たんもし』にはまた違った個性があります。

それは冒頭でも触れた通り、ヒロインの探偵・シエスタがすでに死んでいること。
体の一部が武器のように発達した《人造人間》が所属する秘密組織《SPES》(スペース)との戦いの中で、一年前に彼女は命を落としてしまったのです。

詳しくは次の項目で解説します。 

 

 

C.キャラクター

まさかの故人系ヒロイン。 

探偵はもう、死んでいる。

 引用:探偵はもう、死んでいる。 (MF文庫J)

いや、現在軸にももう一人のメインヒロインが登場するわけではありますが、それでもダブルヒロインのうちの片方がすでに亡くなっているというのは、他のライトノベルではなかなか見られない設定です。

 

そんな故人系ヒロインのシエスタですが、決して空気というわけではなく、しっかりと物語に影響を与えていきます。
作中では彼女の助手だった主人公の少年・君塚君彦(きみづか きみひこ)によって、彼女と過ごした日々が回想され、その数々のエピソードが現在の事件にも絡んでくるため、死後もなお存在感を放ち続けているのです。

 

そして現在の時間軸のメインヒロイン、夏凪渚(なつなぎ なぎさ)も重要な役を担っており、シエスタに負けず劣らず存在感のあるキャラクターです。
ネタバレになるためになるためここで詳しくは説明しませんが、君塚は彼女と関わることによってシエスタの死から止まっていた時間が動き始めることとなります。

 

 

 

※ここから先はネタバレを含んだ感想となりますので、未読の方はご注意ください。

 

 

 

 

 

3.『探偵はもう、死んでいる。』ネタバレありの感想

個人的に一番盛り上がったのは、なんといっても292ページ目の挿絵ですね。


渚の心臓の中に宿っていたシエスタの意識が表に出て、君塚のもとへと駆け付け手を伸ばすあのシーン。
そこで表紙と全く同じイラストを採用するとは本当にニクイ演出です。
こんなの、これから一巻の表紙を見るたびに思い出すに決まってますやん……。
こういう魅せ方もまた、人気に拍車をかけている一つの要因なんじゃないのかなぁと思います。

 

そして、君塚とシエスタとのやり取りも、なかなかエモかったですね。
君塚は恋愛感情はなかったと言いつつも、シエスタの「実のところ、一度くらい、君となら寝てもいいと思ってたんだけどね」という台詞に対して、「そういう大事なことは、今度から早く言ってくれ」と返したりと探偵と助手にの関係にとどまらない感じでした。

 

1巻時点では彼女の詳細な死因を含めて、まだまだ明かされていない謎がたくさんあるので続きに期待です。
続きといえば、シエスタから探偵の役割を受け継いだ渚が、これからどのような人生を歩んでいくかについても必見です。

 

 

4.この物語を読んだ方におすすめの小説

『緋弾のアリア』

先ほどいくつかのラノベのタイトルを挙げましたが、その中でも特に『緋弾のアリア』がおすすめです。


現代に近い世界観で、銃火器を用いて戦ったり、秘密組織が登場したり、超常の力を持った人間や化け物が敵として立ち塞がったりと、刊行年数こそ離れてはいるものの性質的にはかなり近い作品かと思います。
「探偵」を要素の一部として組み込みつつも、推理がメインではないところも似ていますしね。


現在までMF文庫を支えてきた長寿シリーズということもあり、とにかく数が多いものの、まずは1巻だけ手に取ってみて、もし楽しめるようであればキリのいい5巻まで読んでみてはいかがでしょうか。
ちなみに3巻までアニメ化もされていています。