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【使命は、7人の魔女を集めること。】『魔女と猟犬』1巻の感想

ダークファンタジー×群像劇、壮大なプロローグ‼

 

どうもトフィーです。
この記事では『魔女と猟犬』第1巻の感想を書きつつ、その中身を紹介していこうかと思います。

 

先にこれだけ言わせてください。

表紙の圧が強い。
ぶっちゃけますと、表紙買いしました。


魔女と猟犬 (ガガガ文庫)

 

1.あらすじ

使命は、厄災の魔女たちを味方につけること

農園と鍛冶で栄える小国キャンパスフェロー。そこに暮らす人々は貧しくとも心豊かに暮らしていた。だが、その小国に侵略の戦火が迫りつつあった。闘争と魔法の王国アメリアは、女王アメリアの指揮のもと、多くの魔術師を独占し超常の力をもって領土を拡大し続けていたのだ。
このままではキャンパスフェローは滅びてしまう。そこで領主のバド・グレースは起死回生の奇策に出る。それは、大陸全土に散らばる凶悪な魔女たちを集め、王国アメリアに対抗するというものだった――。
時を同じくして、キャンパスフェローの隣国である騎士の国レーヴェにて“鏡の魔女”が拘束されたとの報せが入る。レーヴェの王を誘惑し、王妃の座に就こうとしていた魔女が婚礼の日にその正体を暴かれ、参列者たちを虐殺したのだという。
領主のバドは “鏡の魔女”の身柄を譲り受けるべく、従者たちを引き連れてレーヴェへと旅立つ。その一行の中に、ロロはいた。通称“黒犬”と呼ばれる彼は、ありとあらゆる殺しの技術を叩き込まれ、キャンパスフェローの暗殺者として育てられた少年だった……。
まだ誰も見たことのない、壮大かつ凶悪なダークファンタジーがその幕を開ける。

 引用:魔女と猟犬 (ガガガ文庫)

 

2.『魔女と猟犬』1巻の感想・レビュー

a.評価と作者情報など

評価:★★★★☆
ガガガ文庫
2020年10月刊行 

 

まず最初に、今回紹介させていただく『魔女と猟犬』ですが、すでに続刊の発売が決定しているようです。
作者はカミツキレイニー先生。
イラストはLAM先生です。

 

それでは、カミツキレイニー先生について簡単に簡単に説明していきましょう。
『こうして彼は屋上を燃やすことにした』
で、2011年第5回小学館ライトノベル大賞《大賞》を受賞され、そらから様々な作品を発表されました。

根強い人気のある作家先生です。

 

 

またガガガ文庫以外の作品だと、『黒豚姫の神隠し』(早川書房)などが刊行されています。

 

 

b.作品内容・キャラクター

この物語を一文で表すと……。

強国にじわじわと追い詰められていっている弱小国家が、戦争に勝つために「魔女」と呼ばれる強大な力をもつ女性を集めていく中で、彼女たちにまつわる事件に巻き込まれていく話。

といった感じでしょうか。

 

『魔女と猟犬』の第1巻では、複数人いる魔女の一人、鏡の魔女を求めていきます。


主人公たちの属する小国・キャンパスフェローは、王国アメリアの増長によって滅亡の危機にさらされています。
アメリアは強大な力をふるうことのできる存在、魔術師を数多く抱えた国で、このままでは敗北は確実です。
そこで彼らは魔術師に対抗するべく、生まれながらに強力な力を持ち、忌み嫌われてきた七人の魔女を、自国へと迎え入れるという奇策にのりだしたのです。

 

「誰が鏡の魔女なのか、そもそも魔女とはなんなのか」、そういった謎を追いかけながらこの物語は進行していくのですが……。

 

この『魔女と猟犬』の第1巻には、明確な主人公が存在しません。
一応、「黒犬」と呼ばれる暗殺者の少年――ロロ・デュベルがその役割に該当することになるかとは思いますが、他のライトノベルと比べるとそこまで彼に焦点を当てられているという感じではありません。
そもそも、彼が初めて登場するのが45ページ目だということも、その印象を深めます。

 

またこの作品は、様々なキャラクターの目線でストーリーが進行していき、主人公やヒロインだけが大活躍するような展開にはなりません。
ヒロインの魔女も、最初に登場してからなかなか姿を見せませんし、一般的なライトノベルのようなボーイミーツガールの形式にはなっていません。
(だから魔女との恋愛要素を期待して……という方には向かないかも?)

 

主人公やヒロインといった役割が他の物語ほど強固ではなく、「誰もが主人公であり、また誰もがわき役でもある」というのが、この作品の印象です。
群像劇のようではあるけれども、完全にそうとも言い切れないので、半・群像劇と表すのが一番しっくりくるでしょうか。
ロロや魔女はもちろんのこと、国王や騎士団長にも見せ場がしっかりと用意されているので、ハラハラする展開もあいまって、誰か1人でも気に入れば最後まで読み進めたくなるような物語でした。

 

 

 

 

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※これより先には、『魔女と猟犬』第1巻の重大なネタバレを含みますので、未読の方はご注意ください。

 

 

 

 

 

 

 

 

3.『魔女と猟犬』1巻のネタバレありの感想

色々と衝撃的な一冊でした。

 

ライトノベルにしては珍しく、主人公にとっての恋愛対象としてのヒロインは登場しません。
それだけではなく、鏡の魔女にはすでに意中の相手がいて、しかもその相手が国王。
さらには、王はすでに殺されてしまっているという、なんともやり切れない悲恋譚です。
ですので、ボーイミーツガールを好んでラノベを読まれる層にはあまり向いておらず、ダークファンタジーの中でも好みの分かれるタイプの作品だったかと思います。

 

さて、感想の続けましょう。
終盤に鏡の魔女を仲間にすることには成功したものの、すでにキャンパスフェロー陣の多くが手にかけられ、最終的にはデリリウムを連れ出すだけで精一杯となり、無事に脱出できたのはたったの3人のみとなってしまいました。
しかも、キャンパスフェローそのものまでもが、陥落してしまったという。

 

この展開には、「おお、まじか……」とショックを受けましたね。
「国を守るために魔女を集めよう‼」という物語のはずだったのに、その国が物語終盤で陥落してしまうという。
人を殺めることのできない暗殺者ロロが、最後に裏切り者に制裁を与えたことからも想像できますが、きっとこれからは復讐ものとして展開されていくのでしょう
冒頭にも書きましたが、この1巻は壮大なプロローグという感じですね。

 

『魔女と猟犬』ですが、発売したその月のうちに、2巻の発売が発表されました。
魔女は7人とのことなので、これから旅をしながら1巻ごとに集めていくような形式になるのでしょうか。
旅ものの物語としては、有名作品だと『キノの旅』や、最近だと『魔女の旅々』などが挙げられますが、一定以上の人気が出やすいジャンルではあります。
ダークファンタジーの『魔女と猟犬』がどれくらい受け入れられていくのか、という点については個人的にも気になるところではありますので、このままチェックしてい来たと思います。

 

 

4.『魔女と猟犬』を読まれた方におすすめしたい作品

おそらくここまでご覧いただいた方の多くが、シリアスな物語を好まれるのではないかと推察しますが、そんな方々に対しては以下のラノベ・ライト文芸もおすすめです。
もし新しい一冊をお探しでしたら、ご参考までに一読いただけると嬉しいです‼

毛色が似た作品を抽出しました。

 

『君が、仲間を殺した数―魔塔に挑む者たちの咎―』

1人1人の命が重く主人公にのしかかってくる。
仲間を喰らって翌日に生き返る能力を手にしてしまった少年による贖罪の物語です。
いまやダンジョンものは数多く存在しますが、ここまで悲しみに満ちた物語は珍しいかと思います。

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『恋に至る病』
現代日本を舞台にしたサスペンス小説。
魔性の少女・寄河景が、カリスマ的な大量殺人鬼へと変貌していく様を描いています。

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 『86-エイティシックス-』
その戦場に、死者はいない。
なぜなら彼らは人ではないからだ。
戦場で散っていく有色人種――86(エイティシックス)には人権がなく、彼らは銀髪銀瞳の白系種(アルバ)の道具であり家畜にすぎない。
この物語ではそんな白系種の少女と86の少年が、互いに顔も知らぬままに心を通わせていき、それぞれの戦場において不条理に抗う作品である。

アニメ化も決定した、電撃の新たなる看板候補です。

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他にも様々なライトノベル・ライト文芸を紹介しています。
もしよければご覧ください。

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