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竹町『スパイ教室01 《花園》のリリィ』感想・レビュー

新感覚の「スパイ×教官もの」

 

どうも、トフィーです。
今回は『スパイ教室01 《花園》のリリィ』について紹介していきます。
第32回ファンタジア大賞に選ばれた作品です。


豪華キャストを起用したpvの作成や、雑誌の表紙を飾るなど、今ファンタジア文庫が猛プッシュしています。
そういった要因から、そしてなにより本作が面白いことから、SNSでもよく取り上げられていて、今まさに勢いに乗っています。
順調にいけば、アニメ化もありえるのではないかと思います。


スパイ教室01 《花園》のリリィ (富士見ファンタジア文庫)

 

1.あらすじ

陽炎パレス・共同生活のルール。一つ、七人で協力して生活すること。一つ、外出時は本気で遊ぶこと。一つ、あらゆる手段でもって僕を倒すこと。―各国がスパイによる、影の戦争を繰り広げる世界。任務成功率100%、しかし性格に難ありの凄腕スパイ・クラウスは、死亡率九割を超える“不可能任務”専門機関―灯―を創設する。しかし、選出されたメンバーは実践経験のない七人の少女たち。毒殺、トラップ、色仕掛け―任務達成のため、少女たちに残された唯一の手段は、クラウスに騙し合いで打ち勝つことだった!?一対七のスパイ心理戦!第32回ファンタジア大賞“大賞”作の痛快スパイファンタジー!!

引用:スパイ教室01 《花園》のリリィ (富士見ファンタジア文庫)

 

2.『スパイ教室01 《花園》のリリィ』感想・レビュー

 

a.評価と情報

評価:★★★★☆
ファンタジア文庫
2020年1月刊行 
第32回ファンタジア大賞「大賞」を受賞

 
『スパイ教室』は、ファンタジア大賞《大賞》に選ばれた作品です。
作者は竹町先生、イラストはトマリ先生。
受賞時は『スパイは甘く誘惑される。学校全員の美少女から』というタイトルで、公開されているあらすじを見ると、内容もまったく違うものでした
気になる方は以下をご覧ください。
富士見書房ファンタジア大賞WEBサイト
凄まじいほどの大改稿ですね。

 

この記事の冒頭でも紹介した通り、ファンタジア文庫が非常に力を入れている作品です。

b.作品内容

ギャグもバトルも楽しめる一冊でした。
キャラクターも魅力的で、メインヒロインのリリィもライトノベルらしく可愛らしい女の子として描かれています。
ポンコツかわいい。

 

本作は、「教官もの」の一種といえるのでしょうか。
『ロクでなし魔術講師と禁忌教典』『アサシンズプライド』(どちらもアニメ化済み)など、ファンタジア文庫が得意とするジャンルですね。

 

凄腕のスパイ・クラウスが、落ちこぼれの少女たちを育てあげて、不可能任務に挑むというストーリーなのですが……。
クラウスの教え方には、少々、いやかなり問題があったのです。
具体的には以下の通り。

「鍵はこのように―良い具合に開けろ」

(中略)
「……まさか、理解できないのか?」

(中略)
「……大サービスだ。今後の授業予定を教えよう。交渉『美しく語れ』編と、戦闘『とにかく倒せ』編、変装『割となんとかなる』編だが、ついていけそうか?」

引用:『スパイ教室01 《花園》のリリィ』

 \(^o^)/オワタ

このクラウス、恐ろしいほどに教師としての才能がないのです!
彼は超感覚派の天才肌。
引用の通り、フワッフワな教え方しかできません。
これを問題視したリリィは、先生を誘い出してひと悶着おこすわけですが、彼はそれによって妙案を思い浮かべます。

それは、あらすじでも触れられている通り、「全員で協力して、クラウスに打ち勝て」という超実戦形式の教育方針
これが功を奏します。
凄腕スパイを相手に、彼女たちは何度も何度もあしらわれ、見破られ、返り討ちにあってしまいますが、着実に成長していき団結を深めていくことになるのです。

 

そうして迎えた不可能任務。
実力を伸ばし、結束を深めたクラウスと少女たちの活躍は手に汗握るものとなっていて、まさに「極上」なストーリーとなっています。
また、前半部で散りばめられた伏線が、後半で回収されていくときの爽快感もすばらしかったです。

 

欠点はキャラクター数が多く、覚えにくいことでしょうか。
ただこれに関しては、ある理由から一概に欠点といえるものでもなく、単純に評価することは難しいですが。(それにスパイは、基本的には目立ってはいけませんしね!)
あまり活躍の場のないキャラクターもいるので、次巻以降に期待しましょう。

 

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この先には重大なネタバレが含まれています。
未読の方はご注意ください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

3.『スパイ教室01 《花園》のリリィ』ネタバレありの感想

7人だと思っていた少女が8人いた。
終盤の見せ場として、そういった叙述トリックが使われている作品でした。

……が、正直なところかなりわかりやすかったです。
その手の仕掛けに鈍いぼくでさえ、気がつくほどのものでしたから。
というのも前半挿絵で描かれていたキャラクターが、集合カラー絵にいなかったのですから……。

 

叙述トリックのために、この作品ではキャラクターが覚えにくいつくりにされているのでしょうが、そのせいでカラー絵を何度も何度も見てしまう。
だから「あれ、この子カラー絵にいなくね……? ていうか7人じゃなくて8人じゃね?」という感じであっさりと見抜けてしまったわけです。

 

物語が悪い、イラストが悪いというわけでは決してなく、むしろどちらも完成度が高い作品ではあるのですが、ライトノベルであることが裏目に出てしまっていた珍しいパターン。
そういった点から評価は★4に留めました。

 

ただ、他の部分はクオリティが高く、叙述トリックを抜きにしてもうまい作品であったことは事実です。
スパイものというのが、個人的な好みにヒットしていたこともあり、非常に楽しむことができました。
すでに続巻も登場しているので、そろそろ読んでいきたいところ……。

 

 

また他にも、色々な作品のレビューをしています。
もしよければご覧ください。

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