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【連れカノ】紙城境介『継母の連れ子が元カノだった』第1巻の感想

 

どうも、トフィーです。

 

今回は紙城境介先生のライトノベル、『継母の連れ子が元カノだった 昔の恋が終わってくれない』第1巻の感想記事となります。

 

あとで詳しく触れますが、『このライトノベルがすごい!』でも2年連続でノミネートされている超人気作です。
もう先に言ってしまいますが、めちゃくちゃ面白かったです。

 


継母の連れ子が元カノだった 昔の恋が終わってくれない (角川スニーカー文庫)

 

1.あらすじ

「僕が兄に決まってるだろ」「私が姉に決まってるでしょ?」親の再婚相手の連れ子が、別れたばかりの元恋人だった!? “きょうだい”として暮らす二人の、甘くて焦れったい悶絶ラブコメ――ここにお披露目!

引用:継母の連れ子が元カノだった 昔の恋が終わってくれない (角川スニーカー文庫)

 

 

2.『継母の連れ子が元カノだった 昔の恋が終わってくれない』(連れカノ)第1巻の感想・レビュー

a.評価と情報

個人的な評価:★★★★★
スニーカー文庫
2018年12月刊行
略称:『連れカノ』
第3回カクヨムweb小説コンテスト≪大賞≫
『このライトノベルがすごい!2020』文庫部門7位・新作部門3位
『このライトノベルがすごい!2021』文庫部門5位
2021年7月1日にアニメ化発表

 

 

作者は、紙城鏡介(かみしろ きょうすけ)先生。
イラストは、たかやKi先生。
 

いつも通り受賞タイトルなどを書き連ねたところ、なにやらズラッと並んでしまいましたが、それだけ評価されている作品というわけです。

 

さらに付け加えるなら、シリーズ累計30万部・第1巻では14版発行(21年2月時点)という人気作。
売り上げもしっかりと出ている感じでしょうか。


『連れカノ』ですが、小説投稿サイト『カクヨム』発の作品です。
今も掲載されているので無料でも読めますが、書籍版は加筆修正がなされていたり、書き下ろしのエピソードが追加されていたりします。
  

21年のこのラノ作品については、この記事でまとめて紹介しております。
もしよければ、こちらもご覧ください。 

www.kakidashitaratomaranai.info

 

 

b.ストーリー内容とキャラクターの紹介 

主人公は、伊理戸水斗(いりど みずと)
中学卒業時に、恋人の結女と別れるも、父が再婚し義理の「きょうだい」ができる。
結女の元カレ。


ヒロインは、伊理戸結女(いりど ゆめ)
中学時代は引っ込み思案で地味なタイプの女子だったが、華々しく高校デビューを遂げる。
旧姓は綾井(あやい)で、母の再婚により水斗と義理の「きょうだい」になる。
水斗の元カノ。 

継母の連れ子が元カノだった 昔の恋が終わってくれない (角川スニーカー文庫)

引用:継母の連れ子が元カノだった 昔の恋が終わってくれない (角川スニーカー文庫)

はい、いきなり地獄みたいなキャラ説明でした。
別れたばかりの恋人と義理の家族になって、しかも同じ家で暮らすって、普通に考えればもう地獄そのものでしょう……。
まあ読者的には、めちゃくちゃ面白い設定なんですけどね!

 

一度別れたがゆえに、容赦なく毒を吐きあうことのできる仲……という感じですけど、奥に潜ませた好意は互いに意地を張ってか明かさない。
それでも、ふとした拍子に本心が出てきて、それがグッとくる物語でした。
ケンカップルに近い感じでしょうか。

 

また、地の文も個性的で面白かったです。
『連れカノ』は主人公とヒロイン、双方の一人称によって進んでいきます。

 

ほとんどの章で、最初に付き合っていたころのエピソードが回想され、現在に戻ってそれに関連した話が展開されていくという構成になっていて、ある程度形式が決まっています。
それで、この回想シーンがとにかく面白いんです。
以下はヒロイン視点からの一部引用です。

 

今となっては若気の至りとしか言いようがないけれど、私には中学二年から中学三年にかけて、いわゆる彼氏というものが存在したことがある。

うだつの上がらない顔で、ファッションには大して気を遣わず、いつも猫背気味で、話すことはこれっぽっちも面白くない、およそ男性としての魅力を持ち合わせないクズの塊のような男だったーーまあ、頭はいいほうだったと思うけれど。

引用:『継母の連れ子が元カノだった』第1巻

 

このような、現在から過去の恋人に対して毒を吐き、また当時の自分に対してのツッコミを入れていくんですよね。

 

ただ、そういった回想シーンの中にもチラチラと本音が見え隠れしていて、それがとにかくエモい(急な語彙力の喪失)。
ラブコメですし、ここについては驚くポイントでもないと思うので触れちゃいますが、「まだ、お互いに好き同士」って帯にも書かれているんですよね。
「好きなのに、お互い正直になれない」そういった関係性が好きな方には、本当に刺さる一冊だと思います。

 

色々書きましたけど、要するに主人公もヒロインもツンデレというわけです。
「はよ、復縁してくださいよ!」と2人に対してこっちがツッコミを入れたくなるほどの。

 

本当にオススメできる1冊なので、ラブコメ好きで未読の方はぜひ読むのを検討してみてください。

 


継母の連れ子が元カノだった 昔の恋が終わってくれない (角川スニーカー文庫)

 

 

www.kakidashitaratomaranai.info

 

 

この先にネタバレありの感想を載せています。未読の方はご注意ください。

 

 

 

 

 

3.『連れカノ』第1巻のネタバレありの感想

デート回の結女の暴走っぷりが、心底面白かったです。
「ねえ、擬態はもういいの? ねえ?」と思わず語りかけたくなるくらいには、結女のテンションが爆上がりしてましたね。

 

家に帰ってからも、興奮のあまり互いに記憶をなくしてしまったりと、もうなんで復縁しないのかわからない。
ここで、家族設定が生きてくるわけですね。

 

家族となった以上、関係性が切れることはそうそうないでしょうけど、恋愛面に関しては逆風という。
まあ、義理のきょうだいは結婚できるんですけどね。
いろいろともどかしいですね。

 

高校でできた結女の友達(女の子)が、ストーカーと化したり(キマシタワー?)、ややホラーじみた演出もあったりしましたが、とりあえずひと段落。
次の巻では、新ヒロインも加わってのエピソードが描かれていくようです。