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『恋は双子で割り切れない』感想|個性とフェチの暴力【ふたきれ】

 

こんなラブコメが読みたかった!

 

どうも、トフィーです。
今回は高村資本先生の 『恋は双子で割り切れない』を紹介させていただきます。
「尖ったラブコメが読みたい!」という方に、強くオススメしたいラノベでした。

 


恋は双子で割り切れない (電撃文庫)

 

1.あらすじ

 我が家が神宮寺家の隣に引っ越してきたのは僕が六歳の頃。それから高校一年の現在に至るまで両家両親共々仲が良く、そこの双子姉妹とは家族同然で一緒に育った親友だった。
 見た目ボーイッシュで中身乙女な姉・琉実と、外面カワイイ本性地雷なサブカルオタの妹・那織。そして性格対照の美人姉妹に挟まれてまんざらでもない、僕こと白崎純。いつからか芽生えた恋心を抱えてはいても、特定の関係を持つでもなく交流は続いていたのだけれど――。
「わたしと付き合ってみない? お試しみたいな感じでどう?」
 ――琉実が発したこの一言が、やがて僕達を妙な三角関係へと導いていく。
 初恋こじらせ系双子ラブコメ開幕!

引用:恋は双子で割り切れない (電撃文庫)

 

2.『恋は双子で割り切れない』感想・レビュー

a.作品評価と関連情報

個人的評価:★★★★★
レーベル:電撃文庫
刊行:2021年5月
略称:ふたきれ

 

作者は、高村資本(たかむらしほん)先生。
イラストは、あるみっく先生。

 

高村先生は、第27回電撃小説大賞で4次選考を通過したのち、いわゆる拾い上げによってデビューをされています。
投稿時点では『神宮寺那織は、そんな結末(ラスト)じゃ許さない』というタイトルでした。

 

電撃からの拾い上げデビューとなると、『君が、仲間を殺した数-魔塔に挑む者たちの咎-』有象利路先生や、もう少し前だと『幼なじみが絶対に負けないラブコメ』二丸修一先生がいらっしゃいます。

 

ちなみに両作品とも、当ブログでも取り上げさせていただいています。

www.kakidashitaratomaranai.info

 

www.kakidashitaratomaranai.info

 

 

また、略称は『ふたきれ』のようです。

 

b.作品内容・キャラクター紹介

ラブコメブームが続く昨今ですが、数ある物語の中でも『ふたきれ』はかなり独特に感じる部分が多い作品でした。
読み進めているうちに、特に気になったのが以下の3点。

 

①物語開始時点で、恋愛関係がかなり進んでいる

②47ページまで3人分の独白が続いている

③フェチズムの暴力

 

今回はこの3ポイントを詳しく掘り下げる形式で感想・レビューをまとめていきます。
なお、プロローグのネタバレを少々含みますので、その点はお気をつけください。

 

①物語開始時点で、恋愛関係がかなり進んでいる

まずは、ざっくりとキャラクターの紹介をしておきましょう。

 

白崎純(しろさき じゅん)

主人公
学年主席で読書家。
負けず嫌い。

 

小学生の頃に、神宮寺家の隣に引っ越してきて以来家族ぐるみで親密な付き合いをもつようになる。
つまり、姉妹とは幼なじみの関係。

 

神宮寺琉実(じんぐうじ るみ)

ダブルヒロインのの方。

明るい性格で、バスケ部に所属しており、ひたむきに練習に打ち込むスポーツ女子

主人公の元カノで、互いに失恋を引きずっている。

 

 

神宮寺那織(じんぐうじ なおり)

ダブルヒロインのの方。

重度のオタクで、色々こじらせているありのまま系(?)女子。

主人公の初恋の女の子で、今カノ

ぼくの推し。

 

 

……とこんな感じでざっくりと紹介してしまいましたが、赤字の部分を見ていただければ、見出しの意味をご理解いただけるかと思います。

 

ダブルヒロインもので、片方のヒロインとすでに別れていて、もう一人のヒロインと付き合っているところから始まっている作品は、ここ最近のラブコメラノベには恐らくないのではないかと思います。
(もし該当作がありましたら、Twitterや問い合わせフォームなどからお教えいただけると幸いです。)

 

そもそもラブコメって、主人公とヒロインがカップルになってゴールという作品が多いですしね。
でもこの作品は、プロローグの時点でカップルが出来上がっていて、そこから三角関係によるあれこれが広がっていく。
一つの物語としてちゃんと楽しめる内容となっているんです。

 

②47ページまで3人分の独白が続いている

はい、これまた見出しの通りなのですけれど、より詳細に説明させていただきます。

 

『ふたきれ』は47ページまでが、一人称による独白で占められています。
しかも、純・琉実・那織の3キャラ分です。
序盤での掴みが重視される傾向にあるラノベにおいて、今作には「かなりチャレンジングな構成をされているなぁ」と驚かされました。

 

しかも、各キャラの個性がしっかりと伝わってきて、それがなんとも面白いという……。

また、プロローグに限らず全体を通して独白の癖が強めです。
ぼくが今まで触れてきたライトノベルの中でも、モノローグのユニークさにおいてトップ5には確実に入ってくるかと思います。

 

各キャラ個性的なのですが、強烈だったのは那織のモノローグ。

ぼくとしてはメチャクチャ好きなのですが、人によっては苦手意識を持ってしまうかもしれませんね。

 

以下、作中からの引用に、太字加工をしたものです。
「自分で購入してから読みたい!」という方は、グッとスクロールしちゃってください。

 

ところで私は、どうやら純君をして、サブカル女子という括りになるらしい。いやいやメインカルチャーも好きですけど。何故にそうなった? ともかく、私はそういう扱いらしいようである。全く以て諾了できぬ。

(中略)

私は幼い頃から数多の本を読み、色んな映画を観、様々な音楽とともに育ってきた。
端的に言おう。私のお父さんがそういうタイプなのだ。絵本や映画が好きだった私を、お父さんは照準線(レティクル)の真ん中に据えた。そして、英才教育を施した……と本人は思っている。
思い通りになんてなるか、このSFオタク(トレツキー)め

引用:恋は双子で割り切れない (電撃文庫)

 

③フェチズムの暴力

『ふたきれ』ですが、まだまだ個性的なところがございます。
書くことが多くてブロガー的には助かりますね。

 

この作品には、要所要所で「フェチ」が詰め込まれているところです。
具体的に言えば、「足」の描写が本当に多い! 笑
琉実の締まったふくらはぎについての言及や、那織のムチっとした太ももの描写など……。
詳しくお話したいところですが、Googleの規約的に危うい皆さんが読まれる際のお楽しにとっておいた方がいいと判断したため、まあとりあえずそんな感じです。(雑)

 

ちなみに高村先生も、「足の描写が多い」とTwitterで言及されていますね。 

 

 

 

また「足」だけでなく「匂い」フェチを覗かせるような描写があったり、SFや文学・サブカルなどのネタが豊富に詰め込まれていたりと、あらゆる「好き」が散りばめられていて、メインストーリー以外の部分でもワクワクさせられる作品でした。

このあたりのポイントを意識して読み進めていくのも、面白いかもしれませんね。