書き出したら止まらない

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読書が苦手な人は「ライトノベル」や「ライト文芸」から始めよう

どうも、トフィーです。

 

この記事では、読書は苦手だけれども克服したい‼読書は嫌いだけどなんとかしたいといった方に向けて対処法を紹介しています。

 

結論としては「ライトノベル」や「ライト文芸(キャラ文芸)」から始めるといいでしょう。

 

そしてぼくなりに、おすすめのライトノベル・ライト文芸小説をいくつか紹介していこうと思います。

 

できるだけ読みやすく、古すぎず、そしてなによりも面白い物語ばかりを選びましたので、気になるものがあれば触れてみてください。

 

 

1.そもそもなぜ読書を苦手に感じてしまうのか

「あなたは、なぜ読書への苦手意識ができてしまったのでしょうか?」

 

事情はいろいろあるかと思います。答えとしてよく聞くのが「文字を読むのがめんどくさい」「展開が遅く感じてしまう」「読解力・理解力がないからよけいにテンポが悪くなってしまう」、「読書って難しそうだから、そもそも本に興味が持てない」といったところでしょうか。 

 

要するに、小説は映画やアニメと違って能動的で、時間も集中力も求められるのです。そしてハードルが高いイメージがある国語の時間で手にとった「夏目漱石」や「太宰治」みたいな、いわゆる「文学」からそのような印象をうけてしまった方もきっと多いことでしょう。

 

そういった理由から苦手意識を抱いてしまうわけですが、ライトノベルは比較的そういった苦痛を感じにくい作りになっています(詳しくは三章でお話しします)

 

 

2.「小説家になろう」や「カクヨム」みたいなネット小説じゃダメなの?

きっかけはネット小説でも大丈夫ですが、同時にそういった作品群には落とし穴もあります。

 

最近は投稿サイトも充実してきており、アマチュアの方でも簡単に自分の作品を発表できる環境が整ってきています。お金をかけずに楽しみたいという方にとっても嬉しい時代になってきました。

 

もちろん、そうしたネットでの小説でもきっかけや趣味として始める分には十分ですが、二つの大きな問題点があります。

 

 

一つ目は、編集の手が加えられていないということ。もちろん書籍化されている小説のすべてが、クオリティが高いわけではありません。けれども商品として市場に出回っている以上、ネットに公開されているものと違って編集の手が加えられており、ある程度の質が保証されています。

 

逆にネット小説は、そういった編集の手が加えられていないうえにスピード重視の世界であるため、どうしても書籍化されているものと比べると、クオリティにおいて差が開いてしまいがちです。

 

 

二つ目は、目に入る範囲の作品の内容が、だいたい同じであるということです。投稿サイトで高い評価を得る場合、どうしても「多数派の読者の声」を意識せざるをえません。サイトの仕組み上しょうがないことではありますが、ランキングにのるためには、ランキングの分析が必要不可欠。もっといえば上位作品の模倣が求められるのです。

 

そのためランキングにある作品の多くが似たり寄ったりの傾向になってしまいます。もしそれらの作品群があなたの好みにマッチしていればそれで問題はないのですが、逆に好みから外れていると「やっぱ小説ってつまんねえんだな」とより読書が嫌いになってしまいかねない危険性があります。

 

 

とまあ、「ネット小説」のデメリットをあげましたけど、もちろんいいところもあります。

 

たとえば、もし手にとった作品があなたの好みに合っていれば、他にも好きな物語に出会える可能性が高いこと。また作者に対して直接メッセージを送ることができて、お祭り感があることなどでしょうか。

 

上でのデメリットを押さえてさえいれば、一度手にとってみるのもアリだと思います。もし合わなくても、たまたまあなたの好みが「ネット小説」の傾向とはずれていただけ。「小説自体にむいていない」というわけではないことを押さえてさえいれば、「ネット小説」からチャレンジしてみてもいいでしょう。

 

ただ手っ取り早く、自分の好みに合いそうないろんな作品を知りたいという人向けに、以下でいくつかのライトノベル・ライト文芸を紹介していますので、目を通していただけると嬉しいです。

 

 

3.読書が苦手な人にライトノベルをおすすめする理由

解決策としてライトノベルをおすすめする理由は三つあります。それはイラストがあること、文章が簡単なものが多いこと、漫画のようなストーリー展開のため退屈しにくいことです

 

これらの想像力を手助けしてくれる要素のおかげで、国語の時間に扱うようないわゆるお堅い文学作品と違って親しみやすい。さらにイラストのおかげで、ふとした時に内容も振り返りやすいのもおすすめするポイントです。

 

さらにライトノベルは漫画やアニメになることも多く、メディアミックスもあわせて楽しむことができます。

 

けれどもライトノベルといえどもピンからキリまで。いざ本屋に足を運んでも、たくさん種類があるために困ってしまうことでしょう。

 

それならばどういう本がいいのかといえば、答えとしてベストなものはありません。タイトルやイラストなどを見て自分の直感を信じても構いませんし、 あらすじやレビューを見て吟味するのもいいでしょう。

 

 

4.おすすめのライトノベル 4選

①『声優ラジオのウラオモテ』

『王道』ド直球のライトノベル。相性の悪い二人の新人声優が一緒にラジオをすることになって、ぶつかり合いながらも少しずつ互いのことを知っていって……といった内容です。コメディが非常に面白く、テンポよく読み進めることができます。
 
ライトノベル界の頂点*1、電撃小説大賞《大賞》に選ばれた作品のため、クオリティも保証されています。
 
以前にこの作品単独のレビュー記事をあげていますので、よければそちらもどうぞ。
 

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②『All You Need Is Kill』

物語は「ギタイ」と呼ばれる、未知の生命体の猛攻を受けている地球、その一角が舞台です。
 
この物語の主人公は、冒頭数ページで戦死してしまいます。けれども、再び意識が覚醒。再び戦場におもむくも再び戦死、そしてまた目覚める。要するにループ物のSF作品です。
 
死ぬ、目覚める、また強くなり、死ぬ。繰り返されるループの中で、少年は一人の少女と出逢い新たな絶望に直面します。
 

一巻完結なのもハードルが低いと思います。ハリウッドで映画化され、コミカライズもしています こちらも漫画版の方を過去記事で取り上げていますので、よければご覧ください。

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③『お隣の天使様にいつの間にか駄目人間にされていた件』

隣に住んでいる学校一の美少女が、主人公の自堕落な生活を知ってしまい、見るに見かねてお世話をしにくるといったお話。ぼくみたいなモテない人間からすれば、血の涙を流すこと間違いなしの一冊です。

 

とにかく甘いラブコメ。「隣人以上、恋人未満」という二人の関係性は、もう本当にもどかしい。 

 

文章はこの中だと一番とっつきやすいかもしれない。女性作者ということもあって、感情表現も繊細です。

 

④『天才王子の赤字国家再生術 ~そうだ、売国しよう~』

 
主人公は超有能な天才王子。だけれども、彼は天才であるがゆえに「この国がどうしようもなく詰んでいる」という事実に気づいてしまいます。
 
「こんな国、さっさと売って隠居生活だ!」と、彼は虎視眈々と売国の機会をうかがっていたけれども……。
 
ところどころコミカルだけれども、しっかりと軍記物としての描写もなされています。天才王子の爽快で痛快な国家運営をぜひ見ていただきたいです。

 

【追記】この作品についても記事を書きました。より詳しい作品説明と感想ものせましたので、気になった方はぜひのぞいてください!

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5.慣れてきたらライト文芸も(女性の方はこっちから‼)

ライト文芸(キャラ文芸)は基本的に女性の好みに合うように作られています。

 

これは出版社の方やプロの小説家からも聞いた話ですので間違いありません。ライト文芸市場は圧倒的に女性の方が強いのです。(もちろん、男性読者も大勢います)

 

今回は、男性でも楽しめるライト文芸を、ジャンルに分けてとり上げたいと思います。

 

「お仕事もの」、「日常ミステリー」、「あやかし」、「中華後宮」、「青春」etc.…

 

ジャンルは様々ですし、それらの要素が複合的に絡み合っているものも多いので、線引きが難しいところはありますが、それぞれからおすすめの本を紹介いたします。(あやかしは読んだことがないので今回は除外します……。いつか追記します。)

 

以下では何冊かミステリー小説をあげていますが、そこまで肩ひじ張る必要はありません。あくまで「謎」は先の展開を気にならせるため使用されているだけ。言ってしまえば、読む方にとっても書く側にとっても便利な道具なのです。リラックスして読んでみてください。

 

ちなみに番外編の『恋に至る病』と『私が大好きな小説家を殺すまで』以外はシリーズものです。はまればどんどん沼に沈めます。

 

・「お仕事もの」

『ビブリア古書堂の事件手帖』
ライト文芸の先駆け的作品。「ビブリア古書堂」の店主篠川栞子と、長時間本を読むことのできない体質の五浦大輔が、本にまつわる様々な謎を追っていくベストセラー小説で
 
この小説では様々な文学作品が登場します。といっても内容は難しくないので安心してください。それに、もしかしたら『ビブリア古書堂の事件手帖』をきっかけに、文学への扉が開かれるかもしれません。

 

 

『珈琲店タレーランの事件簿』
こちらは京都の珈琲店タレーランを舞台に、様々な事件を解決していきます。この作品の持つ、温かく居心地の良い雰囲気は個人的にはかなり好みです。
 
喫茶店を舞台に、人間関係の輪が広がっていくのが面白いです。そして喫茶店に通う常連客の主人公と、バリスタのヒロインのもどかしい恋愛ストーリーとしても見ごたえありです。
 
ちなみに、上の「ビブリア古書堂」や下の「氷菓」もそうですが、人の死なないミステリー小説なので過激な描写もありません。
 

・「日常ミステリー」

『氷菓』

主人公は無気力で、でも頭のキレる高校生男子。そんな彼が、バイタリティお化けのヒロインに振りまわされながら高校という舞台に潜む謎を追いかけていきます。

 

アニメ化したこともあって、多くの人に知られている有名作品です。まずはアニメを見てイメージを補ってから、この作品を手にとってもいいでしょう。

 

上でも説明しましたが、ミステリーといっても、なにも難しいことはありません。極端な話、推理する必要もありません。なぜかというと、日常ミステリーにはだいたいの場合、凝ったトリックが使われていません。「先が気になるなあ」と感じさせるためのきっかけとして「日常のちょっとした謎」が使われているだけなのです。

 

 

・「中華後宮」

『薬屋のひとりごと』
中世の宮中で下働きをする少女・猫猫(マオマオ)が主人公。薬師の彼女が毒物の知識を活用して、様々な問題を解決していきます。
 
ここで取り上げるライト文芸の中では、時代も舞台も他とは大きく異なる作品です。非日常に触れられるのも、読書の面白いところです。
 
 

・「青春」

『いなくなれ、群青』

主人公は目覚めると知らない場所にいた。そこで生活するうちに、幼なじみの少女真辺由宇と再会する。由宇は主人公を巻き込み、この島から出るために「自分たちが失くしたもの」を探すために動き始めます

SFファンタジーに分類されるのでしょうか。第八回大学読書人大賞を受賞した作品で、実写映画化もされています。

 

 

・「番外編(個人的な趣味)」

『恋に至る病』

上の小説群と比べると、かなり過激な作品です。実在した集団自殺ゲーム事件を題材にしています。一人の少女が化け物へと変貌していく過程を追っていく、暴走する愛と依存の物語です。

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『私が大好きな小説家を殺すまで』

『恋に至る病』と同じ斜線堂有紀先生の小説。簡単に説明するなら、この小説は「敬愛と執着の物語」です。将来を期待された小説家と自殺を考えていた少女が、いかにして惹かれ合い、どのようにタイトルへと結びついてしまうのか。ぜひ、あなたの目で確認してみてください。

 

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読書を嫌いにならないで

繰り返しにはなりますが、ライトノベルやライト文芸は苦手意識を克服するためには有効な手段です。

 

ぜひ、色々な作品に手を伸ばしてみてください。それからここで紹介した作品以外にも、面白い物語はいくらでもあります。本屋に行ってなんとなく手にとったり、友人におすすめの作品を聞いてみたり、アニメや映画から興味を持ったりときっかけはなんでも構いません。

それからこのブログ内でも読書レビュー系の記事をたびたびアップしています。「なにか面白い小説はないかな」と覗いていただければ、それ以上に嬉しいことはありません。

最後になりますが、あなたが読書への苦手意識を克服できることを祈っています。

 

 

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*1: 新人への応募数と、売り上げがともにトップ。アニメ化もしたヒット作が多い