この記事はこんな方におすすめです。
- 小説・漫画・二次創作・脚本・TRPGなどの、創作活動に勤しんでいる方
- 表現の幅を増やしたい方
- 語いの少なさに悩んでいる方
- さまざまな知識や用語を身につけ、より一層サブカルチャーを楽しみたいという方
どうも、トフィーです。
今回の記事では、創作や執筆などで役立つオススメの辞書を紹介したいと思います。
ぼく自身、執筆活動の助けになればと、何冊かの辞典・事典を購入してきましたが、ここで紹介しているものは高い頻度で活用しています。
現在執筆などの創作活動をされている方、これからしようと思っている方、するつもりがなくてもサブカル系の趣味をお持ちの方など多くの方におすすめです。
辞書や図説を使う理由
そもそもの話、創作活動などにおいて参考資料は必要なのでしょうか?
結論から言ってしまえば、その答えはイエスでもあり、ノーでもあります。
今から紹介する辞書・事典・図説で勉強しなくても、書くこと自体は可能です。
世に出回っている創作物の中でも、参考文献や辞書などがまったく用いられていないものも少なくないでしょう。
それに二次創作など、個人で楽しむ趣味の範囲であればなおさらです。
また、優先順位というものもあります。
これから新人賞に向けて頑張ろうという方は、まずはテンプレートや流行、レーベル研究を先にするべきです。(「小説家になろう」への連載を考えている方はなおさら)
では、だからといって辞書や図説がまったく必要ないかといえば、そういうわけでもありません。
引き出しが多ければ多いほど、より繊細でユニークな描写ができるようになります。
また、行き詰まったときには、それらの引き出しが助けになってくれます。
言葉を知れば表現の幅が広がり、知識を増やせば世界観がより豊かになることは間違いありません。
ということで、以下では『言葉』と『知識』、二つの観点からおすすめの辞書や図説を紹介していきます。
ちなみに今から紹介する数々の書籍は、現時点で執筆活動をするつもりのない方にとっても、おおいに役立つものとなるでしょう。
語いがあれば読書中につまづくことは少なくなりますし、知識があれば物語を楽しむ際のツボが増えるわけですからね。
言葉の辞典
①『感情ことば選び辞典』
まず最初に紹介する辞典はこちらの『感情ことば選び辞典』です。
エヴァのデザインに惹かれて買いました。
後悔はしていません、はい。
感情に関する類語を集めた辞典です。
たとえば、1ページ目の「愛」についてだと、【愛玩】【愛顧】【愛護】…といったように「愛」に関する33もの語句が続きます。
生まれてこの方、愛を知らない人生を送ってきたぼくにとっては見ごたえがありました。はい。
それぞれの語句についての説明は短いけれども、サクッと言葉の意味を調べるにはうってつけです。
例文も載ってるのもまたグッド。
他にも、このシリーズには『ことばの結びつき辞典』『ことば選び実用辞典』『創作ネーミング辞典』『難読漢字選び辞典』など数種類ありますが、特にこれがおすすめです。
表紙に抵抗のある方は、シンプルなデザインのものもありますのでそちらをどうぞ。
②『感情類語辞典』
続いて紹介するのは『感情類語辞典』です。
こちらは個人的に、一番おすすめできる辞典です。
心情描写や情景描写って、やっぱり難しいですよね。
ぼくも苦戦しています。
そんなあなたには、こちらの辞典をおすすめします。
見開きで一項目ずつ解説してくれます。
また感情の辞典かよと思ったかもしれませんが、どんな物語であれ感情描写がなされていないものはありません。
小説やライトノベルに関してはなおさらです。
なので、「感情」に関しては数冊の辞典を所有していても、腐ることはないでしょう。
さらに、こちらの辞典は「外的なシグナル」や「内的な感覚」など描写に特化しています。
その感情ごとに場面ごとでの使用例なども紹介されているので、心情描写や情景描写が苦手な方には特におすすめです。
また、こちらの辞典ですが、『感情類語辞典[増補改訂版]』も出ています。
なんと収録項目が180%増量!
その分、お値段も上がってきてはしまいますが、余裕がある方は絶対にこちらの方がおすすめです。
ちなみにこのシリーズですが、累計15万部突破しているようです。
ぼくは前述の『感情ことば選び辞典』は語句を調べるもの、こちらの『感情類語辞典』は場面描写や心情描写に困ったときに調べるものと使い分けています。非常に便利かつ面白い辞典で、『三省堂国語辞典』編集委員の飯間浩明氏も推薦し、某メンタリストも紹介していたとか。
③『創作ネーミング辞典』
エヴァのデザインに惹かれて買いました。
後悔はしていません、はい。(2回目)
「ネーミングセンスがないよ、うわあああああああ‼」と悩んでいる方は、少なくないかと思います。(ぼくもそうです)
せっかく創作するのであれば、どうせならかっこいい名前をつけたいですよね。
特にライトノベルでは、格好良さは武器にもなりますし。
けれども、センスを養うというのは簡単なことではありません。
それならどうすればいいのか。
もうお分かりでしょうが、そんなときこそ辞典に頼ればいいのです。
おすすめするのは、『創作ネーミング辞典』です。
こちらは、最初に紹介させていただきました『感情ことば選び辞典』と同じシリーズにあたります。
1つの日本語に対し、8つの外国語が載せられています。
訳語の種類は、英語、フランス語、ドイツ語、イタリア語、スペイン語、ラテン語、ギリシャ語、ロシア語です。
出典:創作ネーミング辞典
以上のように簡潔に記されているので、非常に見やすくてわかりやすい点がおすすめポイントその1。
ちなみに、おすすめポイントその②は、カバーのアスカがかわいいこと。(あんたバカァ?)
そして『感情ことば選び辞典』と同様に、表紙のデザインに抵抗のある方だったりそもそもエヴァに興味のない方には、シンプルなデザインのものもありますのでそちらをおすすめします。
言葉の辞書についての紹介はここまでです。
ちなみにですが、過去に国語辞典についての記事も出していますので、もしよければご覧くださいませ。
www.kakidashitaratomaranai.info
知識の事典・図説
③『ゲームシナリオのためのSF事典』
ちょっと、SFチックな作品を書きたい方におすすめです。
「ビーム兵器」、「ディストピア」、「ポスト・アポカリプス」などの繰り出される厨二用語の数々には、きっとあなたの右腕も疼くことでしょう。
純粋に読み物としてもおすすめです。
SFの用語がわかりやすく、そして詳しく説明されています。
その用語数は110個。
それが、「科学技術」「巨大構造物(メガストラクチャー)」「生命」「世界・環境」「宇宙」「テーマ」といった6つの章にわけて紹介されています。
事典というよりは、紹介記事のような感じでしょうか。
見開きの範囲内に、時にはアニメや小説での使用例を出しながら解説を進めていくのでその作品を見た方はイメージもしやすくなっています。
また、該当作品に触れたことのない方にとっては、先行作品を知るためのいいきっかけとなるでしょう。
また増量版も登場していますので、よければこちらもチェックしてみてください。
④『図解 特殊部隊』
続いて紹介するのは『図解 特殊部隊』。
いくつか触れたミリタリー系の事典や図説の中でも、こちらは特にわかりやすいものでした。
そして何冊か手に取った図解シリーズの中でも、一番のお気に入りです。
バトルものを書いている方にとっては、必見の一冊。
左ページでは文章によるわかりやすい解説がされていて、右ページでは図やイラストを用いての補足説明がなされています。
出典:図解 特殊部隊 ※画像はぼかしています
様々な知識が5つの章に分けられて紹介されていて、その内訳は以下の通りです。
①「特殊部隊の基礎知識」 そもそも特殊部隊とはなにか
②「特殊部隊の任務」 役割や作戦の概要など
③「特殊部隊の装備」 銃やナイフについて
④「特殊部隊の戦闘技術」 CQB(近接格闘)や銃撃戦について
⑤「特殊部隊の生存技術」 シェルターや食料、サバイバル技術について
これらのことが、初心者向けにわかりやすく解説されています。
(初心者向けなので、ガッチガチの上級者からしてみれば、物足りなく感じてしまうかもしれませんので、その点はご注意ください)
現代や近未来を舞台にしたものであればもちろんのこと、CQBやサバイバル技術などはファンタジー世界が舞台でも活用できそうですね。
作品の中にリアリティを追い求める方は、ぜひともお手に取ってみてください。
図説シリーズはこれ以外にも、『黒魔術』や『中世の生活』などなど、幅広いジャンルのものが出版されています。(ここですべてを紹介すると、それだけで記事が埋まってしまうので割愛させていただきます……)
非常に平易な表現で記述されているうえに、視覚的にもわかりやすいという読者フレンドリーのシリーズです。
以下のリンク先でもずらっと表示されていると思いますので、よければ色々チェックしてみてくださいね。
⑤『図解 クトゥルフ神話』
クトゥルフ関係って、正直かなりややこしいですよね。
クトゥルフ神話は今もなお増え続けているアンソロジーのようなものなので、どんどん新しい用語が出てきます
さらにそれらの関連性もごちゃごちゃとしているのですから、それはもうきちんと整理して覚えるのは至難の業。
しっかりと勉強しようとしても途方もない時間と労力が必要です。
おそらく上級者でも、そのすべてを把握しきることはできていないのではないでしょうか。
そんな複雑怪奇なクトゥルフ神話ですが、長きにわたって多くの人々を魅了してきました。
現在でもFGOやらその他の多くの作品で用いられていることから、一定の人気があることに疑う余地はありません。
まさに(2つの意味での)化け物シリーズなのです。
だからこそ創作する際に、このクトゥルフ神話を要素としてうまく盛り込めるのならば、作品の魅力をグッと増幅させることもできるでしょう。
ただ先にも述べた通り、このシリーズは非常にややこしいため、一冊二冊程度でクトゥルフ神話を理解しきることは当然ながらできません。
それでも第一歩を踏み出したい方には、こちらの『図解 クトゥルフ神話』がおすすめだと思います。
構成は上でとりあげた『図解 特殊部隊』と同じです。
ちなみに内訳は以下の通りです。
①「暗黒の神統記」 大いなるクトゥルフ、ニャルラトテップ、ハスター、ヨグ=ソトース、グール など
②「禁断の書物」 『死霊秘宝』、『ルルイエ異本』、『セラエノ断章』 など
③「闇の住まう場所」 北陸大陸、セイレム、ンガイの森、マチュ・ピチュ など
④「永劫の探求」 ラヴクラフト、カーター、マーシュ家、ウェイトリー家 など
純粋に読み物としても面白いので、気になる方はぜひ手に取ってみてください。
とりあえず、今回紹介するのはここまでです。
全部、読み物としても面白いので、気になった方はぜひ手に取ってみてください。
また表現の幅が広がることは、モチベーションアップにも繋がりますので、なかなか筆がのらなくて困っている方も試しに手に取ってみてはいかがでしょうか?
他の辞典については、また別の機会に紹介しますね。
最後にここまで見ていただき、本当にありがとうございました。