毎週日曜夜8時を楽しみにしているAuraです。そう、この時間にはNHK大河ドラマ『麒麟がくる』が放送されているのです。(2020年4月現在)
2021年追記:『麒麟がくる』終わっちゃいました……。僕は麒麟ロスのあまり、次作の『青天を衝け』が中々見れません 笑
僕は2003年の『武蔵 MUSASHI』から大河ドラマを視聴していましたが、学業等で忙しくなり、一旦は離れてしまいました。
しかし、今回の大河ドラマでは初めて明智光秀が主人公となるという話を聞きつけ「これは見るしかない!」となった次第です。おそらく日本で最も有名な謀反人明智光秀こそ、僕の小学生の時分より夢中になっていた戦国武将でした。
数年ぶりにじっくりと見る大河ドラマ、いやはや面白い。大河熱が蘇る思いです。そこで今回は、歴代の大河ドラマを語る上で欠かせないオープニング曲、すなわち「メインテーマ曲」の中から、僕のお気に入りを紹介していきます。
「え?作品自体のおすすめじゃないの?」と思った方もおられるでしょう。そうしたいのは山々なのですが…なにぶん見たのは昔のことですから、内容については曖昧に記憶しているところが多いのです。見返すのも一苦労ゆえに、ひらにご容赦ください 笑
それでは、僕が見てきた2003年以降の作品から当時の想い出とともに、四つをご紹介します。音楽の専門的な知識はありませんから、個人的な印象や感想となります。
①『風林火山』
2007年の作品。武田信玄に仕えた軍師、山本勘助の生涯が描かれています。
勘助を演じたのは内野聖陽。物語後半における怪演が光っていました。なお、武田信玄のライバル上杉謙信役はGACKTだったのですが、今考えてみると中々に面白いキャスティングです。
甲斐の武田氏といえば武田騎馬隊が知られており、そのイメージを体現した曲となっています。
冒頭は潜まった始まりですが、そこから脈打つかのごとく強まり、勢いよく放たれた音はまさに騎馬隊の到来を告げています。武将たちが馬を駆り、大地を勇ましく疾走していくさまを脳裏に描き出せるのです。
この劇的な始まり方が好きなんですが、試聴だと曲の途中からの再生になってますね…笑
②『龍馬伝』
2010年の作品。幕末の志士・坂本龍馬を福山雅治が演じました。これまでの多くの大河ドラマには原作小説がありましたが、この『龍馬伝』以降はNHKオリジナルの作品が増えていきます。
放送当時はまだまだ青かったので、真木よう子演じる龍馬の妻・お龍の湯浴みシーンでドギマギしたものです。
この曲の荒々しさや激しさは、幕末の動乱の世そのものを象徴しているといえるでしょう。混迷の時代を渡っていこうとし、志半ばで死した龍馬の短くも鮮やかな一生が、リサ・ジェラルドの逞しい歌声に託されているのです。
しかし、試聴では中盤の比較的穏やかなパートが再生されているので、またもや伝わりにくいかもしれません…笑
ちなみに、このオープニングに歌詞はありません。スキャットのような、具体的な意味が設定されていない言葉になります。
③『花燃ゆ』
2015年の作品。主役は幕末の思想家・吉田松陰……の妹、文(ふみ)です。主演は井上真央。
歴史上の著名な偉人が大河ドラマの主人公となることが多いため、稀有な人選だといえるでしょう。あえて当事者ではない「無名」の人物の目から、斃れゆく同胞の姿を見届ける物語にしようと試みたのでしょうか。
先に挙げた『龍馬伝』と同じく幕末の物語ですが、曲の風合いの違うことに気づけると思います。
こちらは女性が主人公であるからか、静かに流れるような出だしとなっています。靄の向こう、遠くから響いてくるような志方あきこの美しい歌声に、当時一目惚れならぬ一聴き惚れしたことを覚えています。途中からではなく、この出だしの部分が試聴できるようになっていて本当に助かりました 笑
試聴では聴けない範囲ですが、この後力強い混声合唱が入ります。その歌詞は兄・吉田松陰の遺書に収められた内の一首に由来しています。兄妹の物語に相応しい、この上なく儚い、されど確かな芯の強さを感じさせるメインテーマなのです。
④『麒麟がくる』
2020年の作品。記事の冒頭でも触れましたが、主人公は明智光秀。主演・長谷川博己の演技が実に好印象です。織田・明智の主従は数多く描かれてきましたが、今回はそのいずれとも異なる全く新しいものになるだろうと、期待に胸を躍らせています。
「最近のを入れるのはひいきじゃない?」という声が聞こえてきそうです 笑 否めないところもありますが、実際に聴いてみるとその良さが分かるのではと思います。
このメインテーマは外国人の作曲家の手によるものだからでしょう、プラスの意味で、さながら洋画のサントラのような迫力あるものとなっています。
ひとつひとつの音が重厚で、勇壮な楽曲を作り出しているのです。一歩一歩を踏みしめて行くようなメロディーは、光秀のゆく道そのもの、あるいは「麒麟」の足音なのか…。
そして、後半におけるバックコーラスは、「武将や庶民など、その時代に生きていた人たちの声を象徴」しているのだと作曲者ジョン・グラムは語っています。
(『麒麟がくる』公式サイトより 音楽 ジョン・グラム インタビュー | 『麒麟がくる』※現在このページは表示できなくなっています)
【関連記事】
『麒麟がくる』のサウンドトラックの制作背景について、ラジオで放送されたお話を書き起こした記事です。
www.kakidashitaratomaranai.info
おわりに
さて、今回は四つまでのご紹介となりましたが、他作品のオープニングも珠玉の名曲揃いです。もちろんドラマ自体も傑作ですし、何か見たり聴いたりして頂けると嬉しいです…見るのであればまずはやっぱり、『麒麟がくる』がおすすめですね 笑
僕もこれを機として、原作小説のあるものは読みたくなりました。まずは『功名が辻』を読み返すべく、部屋中を発掘するとしましょう……。