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神様だってわりと死ぬ|各神話における死と成長についての類似性

どうも、最近暇すぎて、大学時代のレポートを発掘しては「しょうもな」と呟いているトフィーです。

 

今回はそんな大学時代のレポート(黒歴史)をざっくり、ふわっとまとめてみました。(まあ、編集なんかしなくても、元からフワフワしているのは内緒)

 

今回扱うテーマは、「神話における死と成長」について。御大層なタイトルではありますが、肩ひじ張らずに見てみてください。

 

 

1.海外の神話 

 

まずは、日本以外の神話を見てみよう。

エジプト神話/オシリス神

オシリスは冥界の王として伝えられていますが、最初からそうだった訳ではありません。オシリスはもともとは地上の王であり、人間に牧畜や農耕、技術を教えて善政を行っていました。

オシリスはそうして人望を集めましたが、弟のセトは彼を妬みます。そして、策謀により亡き者とすることを決意し、実行したのです。

彼の死後、妻イシスは嘆き悲しみ、ひたすら祈りました。

すると、オシリスの母神である天界の女神ヌゥトは、腐敗しているオシリスの体の輪郭を整え直し、その心臓を活動させました。

しかし、そのことを知ったセトはまたもやオシリスを殺害し、彼の遺体は十四に切り刻まれ、川にばら撒かれてしまいます。この弟、嫉妬深すぎる。

けれども、オシリスはまた復活します。妻のイシスが、夫の遺体を集めて繋ぎ合わせ、生命を回復させる魔法の儀式で蘇生させたのです。

そして、神々はオシリスが二度と死ぬことが無いようにと、彼を冥界の王としたのです。

 セト神のイラスト

 (セト神のイメージ)

ギリシア神話/ヘラクレス

続いてはギリシア神話に登場する半神半人の英雄であるヘラクレス。Fateシリーズなど、多くのゲームやアニメなどのサブカルチャーを通して、この英雄のことを知った人もけっして少なくないでしょう。

彼はオリュンポスの神として祭り上げられていますが、最初から神であった訳ではありません。十二の功業で有名な彼は、最後にヒュドラという九頭の水蛇の猛毒を策謀によって受けて、苦しみながら死を選びました。

そうして昇天したヘラクレスは不死の神となり、オリュンポスの住民となったのです。

 

キリスト教神話/イエス

さすがに有名すぎるので、さらっといきます。詳しくは参考文献を見てね。(丸投げ)

磔刑を受けて十字架のもとで最後を遂げたイエスは、全ての罪を償う犠牲として死に、メシアとして復活したといいます。

 

2.日本神話

続いては、日本の神話を見ていきましょう。

日本神話/オホクニヌシ

オホクニヌシは、ヤマタノオロチ退治などで知られるスサノヲの子孫です。

最初「オオナムヂ」として登場する彼は、地下世界での試練や死と再生を経たりしながら、自身の名前を変えていきます。「葦原色許男神(アシハラシコオノ)」、「八千矛神(ヤチホコノ)」など、とにかく異名が多い。

オホクニヌシ神話は彼の成長物語です。地下世界を経験したり、何度も死んだり、地下世界の動物から知恵を授かります。

そのように成長したオホクニヌシですが、国の支配権をアマテラスへ委譲することになってしまいます。でももちろん、タダというわけではありません。オホクニヌシは国譲りの交換条件として、天皇家の宮殿と同じくらいの神殿を要求しますが、それこそが出雲大社です。

 

日本神話/アマテラス

アマテラスにも成長する神としての要素が窺えます。それは、「岩戸神話」(別名、引きこもり事件)で見られます。

スサノヲの乱暴を恐れたアマテラスは岩屋に籠り、それによって世界は暗闇に包まれます。これは死んだ太陽を蘇らせる「死と再生」の神話と言えます。それまでのアマテラスは死に、岩屋から出たアマテラスは国家神、皇祖神へと再生するのです。アマテラスは岩戸籠りで死と再生を経て、命令を下す神となり、国譲りや天孫降臨の後に祭られる神となるのです。

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天照大神

まとめ 

オシリス神は冥界の王になる過程で「死と再生」を経験します。またヘラクレスも不死の神になる前に死を経験します。イエスに関しても同様です。ここで挙げたどの神話のエピソードでも、一度死を経てから成長していて、これは『古事記』のオホクニヌシやアマテラスとも共通しています。「神の死と成長」は、神話における普遍的なテーマであると言えるでしょう。

 

 

【参考文献】

・吉村作治『ファラオと死者の書―古代エジプト人の死生観―』(小学館ライブラリー 1994年)

・西村賀子『ギリシア神話 神々と英雄に出会う』(中公新書 2005年)

・著者:ブライアン・ウィルソン 訳者:田口博子『キリスト教』(春秋社 2007年)

・池上正太『オリエントの神々』(新紀元社 2006年)