尾田先生は18巻のSBSで「クリーク編は、実は戦争が裏テーマでしたので」とおっしゃっています。
確かに「大戦槍(だいせんそう)」という武器や、クリークの毒ガス兵器、「武力」「兵力」といったキーワードから、「戦争」というテーマがチラ見えします。
アーロン編の裏テーマは「人種」
アーロン編では、魚人と人間という違う人種の間で抗争が起きました。アーロンは執拗に「下等種族」という言葉を使います。
ゾロVSハチ では、手の数が違う明らかに不利なバトルで、一本の剣の重みが違う(=覚悟が違う)という理由で勝利します。
サンジVSクロオビにおいても、圧倒的不利な水中で、闘いながら、最終的には勝利をおさめます。
アーロンはルフィに
おれとてめぇの絶望的な違いは何だ
種族だ!!
と言い、顎で石をかみ砕きます。
対するルフィは、拳で石を砕き
…別に噛みつかなくても石は割れるぞ
ともっともなことを言います。
実際、人種にこだわるアーロンを、ルフィはぶっ飛ばすので、人種に固執する不毛さを描き切っているのではないでしょうか。
アラバスタ編の裏テーマは「国家」
アラバスタ編って、大人になってから読むとネフェルタリコブラがめちゃくちゃかっこいいって気が付くんですよね。彼はこのようなセリフを言います。
いいか 国とは“人”なのだ
お前達そのものが この国なのだ 潰し合ってはいかん…!!
ネフェルタリ家第12代国王の名において…お前ごときに この砂の国はやれんなァ
これらのセリフが、アラバスタの裏テーマをそのまま発信していると言えます。
空島編の裏テーマは「宗教」
大長編のため、いろいろなテーマが考えられますが、私は「宗教」かなと考えています。青海人にとって全く重要ではない「大地(ヴァース)」をスカイピアノ住人たちは信仰しています。
また、ノーランドが大蛇を切り殺して「もう大丈夫 死ぬ必要などない」といったセリフも印象的でした。
ノーランドのクルーの
提督は神や仏が嫌いなわけじゃないよ
ただ、いつでも一番大切なものを彼は知っている
というセリフが、実は今回の長編のキモではないでしょうか。
ただ、最後の最後にマッキンリー隊長が天に祈り、神に反逆したコニスが
あの人たちを守って!!!神様!!!
というシーンがある事からも、人には祈る存在が必要だと示していることが分かります。
表テーマは、冒険とロマンとかでしょうか。
W7編の裏テーマは「兵器」
正直これも色々ありすぎて分かりません。
ただ、”絆”とか”仲間”が裏テーマだと主張しても、「裏でもなんでもないでしょ」となってしまいます。
現時点では、「兵器」かなあと思っています。
古代兵器プルトンしかり、バスターコールしかり、フランキーが作ったバトルフランキー号のエピソードしかり。
ただ、フランキーがプルトンを「抑止力として生み出された兵器」と考察したように、兵器にも目的があります。ただ、バトルフランキー号が悪用されてしまったように、生み出してしまった責任もあります。
兵器は使う人間しだいということですね。
”兵器”を”平気”で使うようなやつにはなるなよ、そういうことですね。
おわりに
”裏”テーマなので、主人公であるルフィ以外のキャラが発している言葉にヒントがあるのではないのでしょうか。
正直、裏テーマが全く分からなかった長編もあるので、今後も考察を追記していきたいと思います!