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『金色のマビノギオン』紹介・感想|高校生がアーサー王伝説の世界へ

 

「綺麗で血なまぐさくてちょっと怖い。でも綺麗」な物語

 

先ごろ、少女漫画を初めて買ったAuraです。
前々から気になっていたので、既刊全てを一気に買い揃えました。

 

さて、今回ご紹介しますのは、『金色のマビノギオン—アーサー王の妹姫—』という漫画です。

サブタイトルからして窺えるかと思いますが、こちらはアーサー王伝説を題材としています。

 

ええ、アーサー王伝説ファンである僕からすると、これはもう読むしかない、と思ったわけです!! 笑
もちろん、伝説に詳しくない方でも楽しめる作品になっていますよ!

 


金色のマビノギオン ―アーサー王の妹姫― 1 (花とゆめコミックス)
(Amazonへのリンクです)

 

以下、この記事では、略して『金色のマビノギオン』あるいは『金マビ』と書いていきます。

 

 

『金色のマビノギオン』とは

作者について

『金色のマビノギオン(きんいろ  の  まびのぎおん)』は、ウェブサイト『マンガPark』で2017年より連載されている漫画で、作者は山田南平さんです。

2021年2月現在、刊行されているのは5巻までなので、今からでも全然追いかけやすいでしょう。

 

山田さんは、主に少女漫画雑誌『花とゆめ』にて活躍されていて、他には

『オトナになる方法』(全8巻)
『紅茶王子』シリーズ(全25巻)

などの作品で知られています。

 

こんな風に、魅力的なロマンスの数々を送り出してこられた作家さんですが、実はアーサー王伝説ファンとしての一面も持っておられます。

しかも、かなり造詣が深くていらっしゃる……!!

 

僕は度々、山田さんのブログ(リンクはこちら:山田南平Blog)で勉強させていただいております……笑

 

では、僕が私淑する山田先生の『金色のマビノギオン』について詳しく見ていきましょう!

これから読まれる方のため、重大なネタバレなしでご紹介していきます。なので最新巻までのネタバレとかはしません 笑

 

『金マビ』のあらすじと見どころ

新たなるアーサー王伝説が始まる——

金の瞳を持つ少女・たまき。幼馴染の真(まこと)、広則(ひろのり)と共に訪れた、修学旅行先のイギリスで、突如見知らぬ世界に迷い込んでしまう…。そこには自分と同じ金の瞳を持つ少年が倒れていて…!? 

山田南平が満を持して贈るブリティッシュ・ファンタジー!

 

出典:『金色のマビノギオン—アーサー王の妹姫—』1巻

 

上記にて、主人公たまきたちの迷い込んだ「見知らぬ世界」 = アーサー王伝説の世界です。
なので、ジャンルとしてはタイムスリップものと言えるでしょう。

 

歴史の絡むタイムスリップもので著名な作品と言えば、高校生が戦国の乱世で生き抜こうとする『信長協奏曲』や、幕末の江戸で現代の医者が奮闘する『JIN—仁—』などがありますよね。

 

『金色のマビノギオン』で扱われるアーサー王伝説は、「エクスカリバー」「円卓の騎士」といった言葉の元ネタである、日本でも人気の高い伝説です。

しかしその知名度のわりに、アーサー王伝説をがっつり主題に据える漫画はかなり数が少ないです。

 

ゆえに『金マビ』で、高校生がアーサー王伝説の世界にタイムスリップするというのは、かなり珍しくて面白い趣向ですよね。 

先にも触れましたが、作者の山田南平先生はアーサー王伝説の原典などをたくさん読み込んでおられるので、いわゆる「原典理解度」がかなり高いです。

 

その膨大な知識量と、マンガ家としての豊富な想像力によって紡ぎ出される『金マビ』は、アーサー王伝説を題材とするマンガの最高峰だと僕は思っています。

 

こう書くと、「アーサー王伝説に詳しい人しか読めないのかな?」と感じるかもしれませんが、作中で伝説についての分かりやすい解説がなされているのでご安心ください 笑

また、解説に加えて随所に伏線が張られているので、しっかり物語を楽しめるようなつくりになっています。

 

【関連記事】

アーサー王伝説の登場人物やあらすじについて、大ざっぱに解説している記事です。
こちらはアーサー王ネタバレ全開なのでご注意ください。

www.kakidashitaratomaranai.info

 

一方、アーサー王伝説ファンからすれば、「あっ、これ〇〇のやつじゃん!そうきたか!!」という楽しみ方ができます 笑

ただアーサー王伝説といえば、とにかくバリエーションが多いので、やはり予測不可能な面白さがあります。

 

しかも、『金マビ』では伝説からアレンジされているオリジナル設定もあるので、そこがとにかく不穏!!笑

伝説にお詳しい山田先生の調理の仕方は、本当に素晴らしいんです、、、、

 

さて、『金マビ』の作風ですが、基本的には明るく賑やかなトーンで物語は進行していきます。
主人公3人組が、高校生らしく年相応にわちゃわちゃしたり、現地人と次第に心を通わせていく様子を見ていると、こちらも心があたたかくなります。

しかし、アーサー王伝説といえばバッドエンド確定の物語なので、登場人物たちの身に、いつどこから悲劇が襲ってくるのか分からない怖さがあります。

(原典のアーサー王伝説の顛末は、念のためここには書かないでおこうと思います)

 

本記事の冒頭に記したフレーズ、

「綺麗で血なまぐさくてちょっと怖い。でも綺麗」な物語

というのは、作者・山田南平さんが『金マビ』の作品イメージとして語っておられた言葉を引用したものです。

 

まさしくこの言葉に相応しいストーリーになっていて、不意の少女漫画らしからぬハードな展開に心がやられてしまうこともあります 笑

 

そして作品を読んでいけば、アーサー王伝説自体の面白さをも再確認することができます。

読者である貴方自身が、膨大でどこまでも広がりのある、アーサー王の世界にいるかのような気分に浸れるでしょう 笑

 

では次に、主要な登場人物5人について簡単にご紹介していきます。
こちらでは、1巻の小さなネタバレを含みます。

 

主要人物

若宮・アンナ・たまき

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©山田南平/白泉社

 

イギリス人とのハーフで、金色の瞳を持つ少女。

純真な人柄をしていて、いつも表情が豊か。気弱なところもあり、いつも幼馴染の真(まこと)と広則(ひろのり)に守ってもらっていた。

 

修学旅行先のイギリスで、真や広則ともにアーサー王伝説の世界へタイムスリップしてしまう。

そこには、自分の姿に瓜二つの少年 = アーサーが倒れていた……。

 

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©山田南平/白泉社

 

なお、『金色のマビノギオン』という作品タイトル中の「マビノギオン」は、アーサー王伝説の原典のひとつに由来しています。

 

「マビノギオン」とは、簡単にいうと「少年たち」という意味です。
「金色の“少年たち”」= たまきとアーサー、ということになりますね。 

(作品タイトルの意味は、解説してもネタバレには当たらないと思うので書きました 笑)

 

【関連記事】
原典の方の「マビノギオン」について説明している記事です。

www.kakidashitaratomaranai.info

 

小町真(こまち まこと)

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©山田南平/白泉社

 

かなり強火のアーサー王伝説オタク。伝説に関する言葉が耳に入ると途端に興奮しだすため、その度に周囲に呆れられる。

作中で伝説の解説役も務める。

 

性格も男勝りで気が強く、広則やマーリンと衝突することもしばしば。

 

雪下広則(ゆきのした ひろのり)

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©山田南平/白泉社

 

タイムスリップしてから接したある出来事ののち、率先して状況に関わろうとする強い使命感を持つようになった。

 

合気道教室の跡取りであるため体術に秀で、それは現地人を相手にしても通用するほど。

 

ガウェイン

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©山田南平/白泉社

 

アーサーので、彼に仕える忠実な騎士

 

日中では、精霊の加護により人並み外れた力を発揮することができる。アーサーの配下の中でも、最強の一角を誇る。 

18歳という若さにして器量を備える人格者であり、たまきたちを支え導いていく。

 

そしてイケメン。僕は男だてらにガウェインに惚れました。

 

マーリン

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©山田南平/白泉社

 

アーサーに仕える魔術師であり、たまきたちを引き寄せた張本人

 

あらゆる魔術を得意とし、先見(さきみ)の術で未来予知をするなど伝説通りチートじみているが、ものの考え方は一般的な倫理観からはやや外れている。

 

そしてイケメン。僕は男だてらにマーリンにも惚れました。

 

おわりに

『金色のマビノギオンの魅力や登場人物についてご紹介しました。
再度、ポイントをまとめておきます。

〇現代人のたまきたちが、アーサー王伝説の世界へとタイムスリップする作品

 

〇膨大なアーサー王伝説を存分に活かしたストーリーや設定

 

〇伝説を知らなくても楽しめる構成になっている

 

〇逆に知っている人でも唸らされる工夫がたくさん

 

〇たまきたちと現地人が心を通わせていくドラマ

 

この記事で『金色のマビノギオン』に興味を持っていただけたら幸いです。 
ぜひとも面白さについて語り合いましょう!笑

 

 

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